2017年9月 4日 (月)

プラントハンターのお仕事

Photo
 メリケンパークにFISH IN THE FORESTというカフェができている。フランク・ゲイリーの巨大な建築(オブジェ)「FISH DANCE」の隣りで、以前はフィッシュホールと呼んでいたところ。いま話題のプラントハンター・西畠清順さんがTOOTH TOOTHと組んで作った、南国の珍しい植物に囲まれて食事やお茶を楽しめるスペースです。大きな吹き抜けがある温室、といった雰囲気ですが、温室独特のむっとする湿気はありません。とても爽やかです。

Photo_3
 高さ10m以上あるヤシの木やトロピカルの観葉植物、不思議なカタチをした多肉植物やエアプランツのあいだに、席が設けられている。ただ単に熱帯雨林の樹木を集めたのではなく、乾燥地帯に生える植物も。地球という星の植物園、と呼べばいいのでしょうか、地域もアジア、アフリカ、中南米と広く世界から集められている。癒しより、驚き。イマジネーションが刺激され、精神が活性化する。緑の効用は奥深いんだなあ、と感嘆する。

Photo_2
 三宮の国際会館11階にある「そらガーデン」。ここも西畠さんが手がけた庭園ですが、スペインのアンダルシア地方から運んできた樹齢500年というオリーブの巨木がある。この木の話はTV番組(たしか「情熱大陸」だったと思う)で紹介されたからご存知の方も多いでしょう。輸送の苦労、検疫の苦労、根付かせる苦労・・・人がやらないこと、誰もやれないことを成し遂げるのは並大抵の努力ではないと思う。

500
 日本の植生と違う植物を持ち込むことには賛否両論あるでしょう。しかし近代ヨーロッパで始まった植物園の功績は、プラントハンターが命がけで収集してきた見たこともない植物を観るだけではなく、科学の発展や世界の多様性、さらには人間の知覚や意識の拡大にとても大きい影響を与えたことだと思います。世界中の情報が瞬時に入ってくる現代だからこそ、バーチャルではなく現実に見て触って想像を巡らせることの大切さが、より一層際立つように思います。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年9月 1日 (金)

摩耶山に秋の気配

Photo_3
 摩耶山の掬星台(きくせいだい)。手で星がすくえる(掬える)ほど星が近くきれいに見える展望台、という意味で名付けられた掬星台。有名な1,000万ドルの夜景と星空もきれいですが、晴れた昼間の眺望も見事です。ここからうちの家がよく見えます。そのずうーっと先は六甲アイランドと大阪梅田のビル街。さらに右へ目を移していくと、南港から堺、関空から紀伊水道、淡路島と見えてくる。右に目を転じれば、ポートアイランドに神戸空港、三宮と元町に和田岬や須磨の山々。残念ながら明石海峡大橋は山に隠れて見えませんが、これだけの絶景は全国を見回してもあまりない。

Photo_4
 まだまだ暑いですが、もう9月です。晴れ渡って遠くまで見通しがきく日が増えてくる。山の上から見ると、空が青いと海も青いという真理がより深く実感できます。風も少し涼しくなり、赤とんぼも飛んでいる。それに美しい夕焼けも見られるようになる。わが家のベランダから摩耶山をシルエットにした夕空も撮ってみました。山上からの眺めの、ちょうど逆から見る風景です。街を見下ろした視線と、山を見上げる視線。それぞれ違った美しさがある。また風景を見るだけじゃなく、何事もいろんな角度から見ないとなかなか本質はわからないと思う。いや~説教臭くなってスミマセン。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年8月29日 (火)

キレンゲショウマの黄色

Photo
 宮尾登美子さんの「天涯の花」で有名になったキレンゲショウマ。ユキノシタ科の多年草です。白い花が咲くレンゲショウマに姿が似ていることから名づけられたそうだが、レンゲショウマはキンポウゲ科。四国の剣山や石鎚山、紀伊半島の大峰山、九州の祖母山や洞岳や白岩山に自生するが、鹿による食害と生育地の斜面の崩落などで数が減ってきているという。この絶滅危惧種の美しい花が、六甲高山植物園で見頃を迎えている。植栽されたものでは日本最大の群落だという説明がありました。

Photo_2
 鮮やかなレモンイエローの花。ツボミがふくらんだときが特に美しい。花というよりは、黄色トウガラシや黄色パプリカのような艶があり輝いている。柔らかい花びらの感じではなく、果実や野菜のようなどっしりした硬さを感じさせる。
 キレンゲショウマは四国や九州、紀伊半島などにぽつりぽつりと飛び飛びに生育しているが、こんな状態を隔離分布と呼ぶらしい。そして国外でも朝鮮半島南部や中国東部に分布していて、日本が大陸とつながっていたことの証明にもなっている。氷河期の貴重な生き証人なのだ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年6月20日 (火)

まだ早め?六甲のアジサイ

Photo
 六甲山でいちばんポピュラーな花はアジサイ。でもこれが、じつは園芸種だそうだ。伊豆半島付近に自生するガクアジサイ(別名ハマアジサイ)をヨーロッパで手毬(てまり)タイプに品種改良されて、日本に逆輸入されたものだという。以上は神戸市立森林植物園でもらった『六甲山のアジサイ』というリーフレットに書いてありました。NPO法人『六甲山の自然を学ぼう会』が発行したもの。
 西洋アジサイとも呼ぶ園芸種。装飾花だけでボールのような華やかなカタをつくり、梅雨の時期に爽やかに目を楽しませてくれます。ただし、今はまだ少し早いのかまだあまり咲いていません。写真は、ヒメアジサイの群落の中でまとまって咲き始めた一画を撮影したもの。

Photo_3
 で、森林植物園の中にあるアジサイ園では、少し花期が早いヤマアジサイの仲間・シチダンカが見頃です。この花もおもしろいエピソードを持っています。江戸時代にシーボルトが標本にして持ち帰り、『フローラ・ヤポン(日本植物誌)』に記載されていたが、それ以来日本では見つからず、幻の花となっていた。ところが1959年に六甲山小学校の先生が六甲ケーブル沿線付近で再発見したのだ。
 そんなわけでアジサイ園では、シチダンカがたくさん育てられている。花弁10~15枚の飾り花が星型に重なり合った、水色の花。よく見るアジサイのゴージャスさはありませんが、夢の中で見たような、小ぶりで清楚で儚げで、まさに幻の花と言うにふさわしい。梅雨入りしても爽やかな晴天が多い今年。地上の星を見るには絶好です。
 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年6月11日 (日)

スナフキンの名言に学ぶ

 Img_6952
   ムーミンオタクのけいママは、6月にめでたく一つ歳を取りました。もうこの歳になるとめでたいも何も・・・でもそうは言いながら、ふと頭に浮かぶスナフキンの名言があります。
 “この世にはいくら考えても解らない、でも、長く生きることで解ってくる事がたくさんあると思う。”
 ムーミンのお話の中でとりわけスナフキンの存在は大きい。家も物も持たず、旅を愛する孤高の人。数ある彼の名言の中で、とりわけ私が好きなのは次の一説です。
 “大切なのは、自分のしたいことを自分で知ってるってことだよ。”
 はてさて60 数年も生きて来て、私はその大切なことを知っているでしょうか? そしてさらに次の名言に納得するのです。
 “「そのうち」なんて当てにならないな。今がその時さ。”
 Img_6950
   歳を取ると時間の経過がどんどん早く感じられると言います。やりたいことはさっさとやっておかなくちゃ! そうそう、誰かさんも言っておられますね。「いつやるの?今でしょ!」
 でも時に立ち止まらざるを得なくなることも・・・。その理由は病であったり、自分自身や親しい他者のさまざまな事情であったりもします。そしてそんな時こそが人生においての試練なのでしょうか?スナフキンはこうも言ってくれています。
 “おだやかな人生なんてあるわけがない。”
 Collage_fotor
   今年のマイバースデーに、親しい人たちがけいママにムーミングッズを贈ってくれました。ムーミン&けいママは、もはやすっかり定着しているのです。嬉しいことに。と、スナフキンが呟きます。
 “人間は、ものに執着せぬようにしなきゃな。”
 は、はいっ! スナフキンさま、おっしゃる通りでございます! が、ムーミングッズで溢れるこのマイルームで、私は穏やかな眠りに着く事が出来るのであります。今夜も夢の中に広がるムーミンワールドへ。
 “自分できれいだと思うものは、なんでもぼくのものさ。その気になれば世界中もね。”
 世界!と、来たか! スナフキンさま! あなたのお言葉は幸せな子供時代を過ごすムーミンだけでなく、ええほど歳取ったけいママ婆さんの心にもズシンと来るのでございます。これからもよろしく!

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年5月15日 (月)

五月晴れ!灘のだんじり祭り

Photo
 爽やかな青空のもと、14日(日)に灘のだんじり祭りが開催されました。灘区内の五毛、八幡、篠原、都賀、上野の5地区のだんじりがそろい、水道筋商店街から山手幹線や宮前商店街を通って六甲道南公園まで練り歩く約6時間のイベントです。

Photo_2
 全国的に有名な岸和田のような荒っぽい祭りではなく、ゆったりと穏やかにだんじりは曳かれる。とはいえ、鉦や太鼓の鳴り物のお囃子に、「わっしょい!わっしょい!」の掛け声と笛の音。遠くまで聞こえる気持ちを高ぶらせる独特の響きとリズムです。そしてだんじりの上で繰り広げられる白熱のパフォーマンス。各地区それぞれに工夫を凝らした装飾や演出は見ごたえたっぷり。

Photo_3
 お隣の東灘区のだんじり祭りはゴールデンウイーク中に行われたようです。神戸市東部の灘区、東灘区の神社は「おみこし」じゃなく「だんじり」。そして夏祭りや秋祭りではなく、春に例大祭がある。(なぜかは知りませんが・・・) お天気に恵まれて、先ずはめでたし!めでたし!のだんじり祭りでした。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年5月 9日 (火)

ムーミン化するマイルーム

 Photo
   けいママが無類のムーミン好き、ムーミンオタクだと言うことは、もうこのブログでさんざんお話しましたよね?
 今年の冬、念願のムーミンランプをマイルームに導入。そこにムーミンカップを持ち込んで、窓辺に立って外を眺めるのが至福の時。遠くに見える山並みや刻一刻と表情を変えて行く空、風に揺れる木立などを眺めていると、ひょっこりとムーミンがこの部屋に訪ねて来てくれそうな・・・ おい、おい、いったい幾つだ?けいママは!と、思われそうですが、ムーミン一家とのお付き合いは長いのですよ。
 Img_6658
   もっともけいママが子供の時から・・・ではなく、ママになってからのことですが。二人の息子たちと一緒にテレビアニメをいつもいつも。一番熱心に観ていたのは、もちろんけいママです。
 夢見る年頃とは程遠くなってしまった今も、ムーミン谷が本当にあるような気がしてなりません。あると思えばある!それでいいではないかと開き直る。
 そんなだから、結局ムーミン・グッズはマイルームに増え続けるのです。ムーミンがムーミンを呼んで来る。連れて来る。
 今日ご紹介するグッズは、すべて友人、知人からのプレゼント。もうムーミン好きは知れ渡っているってことですね。
 2
   「あっ、これをプレゼントしたら、けいママはきっと喜ぶわ!」
 世に溢れるムーミン・グッズの中から、みんながセレクトして私に届けてくれるものはどれも愛らしくて、ユーモアがあって、何より心がこもっています。
 大ぶりのハンカチーフは額に入れてみました。木の上に読書しながらご満悦のムーミンパパを見上げるママとムーミン。ベッドに入って、この一家におやすみを言うと、いい夢が見られそうな気がします。
 Img_6924
   部屋のスイッチを付ける時も、鏡を覗いてピアスを付ける時も、ムーミンたちがひょっこり顔を覗かせて、微笑んでくれます。
 限りなく居心地のいいマイルーム。 さりげなく、深く、ムーミン一家との時間を今日も。どうでしょう? あなたもちょっと、そんな気がしてきませんか? けいママの部屋に実はムーミンがやって来る?!

 

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2017年4月 9日 (日)

郵便局のシンボルツリー?

Photo
 郵便局の庁舎新築のとき、シンボルツリーとして植えられることがあるというモチノキ科のタラヨウ? 「葉書の木」とも呼ばれる常緑高木で、静岡県以西の本州、四国、九州の山地に自生する。森林植物園を散策していて、こんな説明のある木を見つけました。こんな木があるなんて知らなかったけれど、昔から経文を書いたり占いに使ったりしたので寺社によく植えられたそうだ。

Photo_2
 ヤブツバキのような光沢のある濃いグリーン、肉厚で光沢のある20cmほどの長楕円形の葉。この葉の裏を先の尖ったもので傷つけると黒く浮き上がる。そして葉が枯れて茶色くなっても黒い文字はくっきり残る。「葉書」の語源になったという説もあるが、はっきりしない。まぁ語源なんて、諸説あって「よくわかりません」というものが多いのですが。でも郵便局はこの説にのっているのは確かだ。

Photo_4
 このタラヨウ、樹液や樹皮の粘着性を利用して鳥や虫を捕まえる「鳥もち」に使われている、という説明にも「へぇ!」という驚きがあった。この粘着性が「モチノキ」の由来なのか。昔、近所のお兄ちゃんがセミなどを捕るのに「鳥もち」を使っていた。もしかしたらタラヨウを使って、自分で作っていたのかもしれない。私たちがいたずらにアミを振り回すしか知識がないのに、棒の先に鳥もちを塗ってスッと捕獲する姿はまぶしかった。大人を感じた。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年4月 2日 (日)

星の瞳、という名の草

Photo
 新神戸駅の横から布引の滝や貯水池の横を歩き、トゥエンティクロスを通って1時間半ほどのハイキング。神戸市立森林植物園があります。まだサクラにはちょっと早いけど、ウメやマンサク、サンシュユやロウバイなど早春の花々が咲いている。そしてアセビやヒュウガミズキも咲き、あと10日もすればヤマザクラが咲き始めるでしょう。ここは山の中、下界より花の時期は少し遅れますから。

Photo_2
 これらの美しい花を咲かせる樹々はもちろん素晴らしいけれど、ついその下の地面に目が行ってしまう。小花柄の美しいカーペットを敷き詰めたように、春の陽光を浴びて可憐なブルーの花が咲いている。オオイヌノフグリだ。こんなに清楚な花に、なぜ「犬のキンタマ」などという品のない名前を付けたのだろう? ネットで調べると、「星の瞳」や「瑠璃唐草」や「天人唐草」などロマンチックな別名もあるようです。今からでも、改名のキャンペーンを始めようかしら。

Img_2675
 この草はオオバコ科クワガタソウ属、ヨーロッパ原産で明治の初めごろ日本に入って来たそうだ。子供のころは道端や畑のあぜ道でよく見かけたけれど、最近は見ることがなくなった。そもそも土の道がなくなったからねぇ。公園の植え込みのまわりに種をまいて育てたらいいのに、と思います。春の日差しがこんなに似合う花はほかにない。また来年も春の訪れを感じるために、森林植物園にこの花を見に行くことになるでしょうね。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年3月 3日 (金)

春を告げるフクジュソウ

Photo
 鮮やかな黄色が目にまぶしいフクジュソウ。いま六甲高山植物園で花盛りです。漢字で書くと、幸福と長寿をあらわす福寿草。おめでたいのでお正月の鉢植えに入れられたりする。
 根には強心作用や利尿作用があり、民間薬として利用されるそうだ。ただし毒性が強く、間違って食べると死に至ることもあるという。ホント、毒と薬は紙一重。山菜採りに出かけた人がフキノトウと間違って摘んでくることがあるというから気を付けないといけない。時季も同じだし、芽が出たばかりで花が咲く前はよく似た姿をしているかららしい。

Photo_2
 今年は暖冬で高山植物園には雪がまったくない。まだ雪が残っているところから顔を出すフキノトウ、というイメージがあったけれどちょっと違いました。春うららのタンポポのようですね。とはいえまだ園内の池には氷が張っている。小便小僧も手作りのコートをかけてもらっているが、もちろんオシッコ(噴水)はお休み。冬ごもり中です。

2

 この時季に高山植物園で見られるもうひとつの黄色い花がマンサク。これも春を告げる花。細いヒモのようなこの花は、フクジュソウより黄色が濃い。オレンジ色に近い花弁と赤褐色の雄しべが特徴的で、色味のない早春の山の中ではよく目立つ。漢字は万作や満作と書く。語源はよくわからないようだが、「まず咲く」が訛って「まんずさく」に、そして「まんさく」になったという説に親近感を覚えています。
 六甲を代表する樹の一つであるアセビも、陽当たりのいい場所からつぼみが膨らんできている。もうすぐ春ですね。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

より以前の記事一覧