人の真似をするな! が合言葉
1954年、芦屋に住んでいた吉原治良が若いアーティストを集めて前衛美術グループ「具体美術協会(具体)」を結成したのが1954年。そして吉原がなくなる1972年までの18年間、世界で評価された美術ムーブメントが日本に、それも阪神間に存在していた。半世紀を過ぎたいま、兵庫県立美術館の開館50周年記念展です。
「人の真似をするな! 」を合言葉に、誰も見たことがない表現を繰り広げるメンバーたち。いっさい制約がなく何でもありの自由な表現、それは自分自身との厳しい格闘だ。そこから生まれる独創的な手法と刺激的な作品。今回の展覧会では絵画、立体、パフォーマンスなど、県美が誇るGUTAIのコレクション72点を展示している。
「現代の美術は厳しい現代を生き抜いていく人々の最も解放された自由の場であり、自由の場に於ける創造こそ人類の進展に寄与し得ることである。」 リーダーの吉原治良が、1955年に機関誌『具体』第1号で示した理念です。白髪一雄、元永定正、田中敦子、白髪富士子、島本昭三、山崎つる子、堀尾貞治らがこれを具現化。
従来の美術の枠にとらわれないエネルギッシュな活動。みんなスタイルは違ってもそれぞれ唯一無二の表現。いま見ても新鮮でおもしろくて感動的です。近年ますますその評価が高まり、世界中で展覧会が開催されてるGUTAI。当時こんな最先端のアート活動が日本で繰り広げられていたことを誇りに思います。
今こそGUTAI
県美の具体コレクション
2020年12月5日(土)~2021年2月7日(日)
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