現代アートの最前線@六本木
前回に続き、けいママに代わって私、“しょう”がお届けする「ニュースしょう」。今回は、六本木の森美術館で開催中の「チャロー!インディア」についてレポートします。
結論から言うと、この展覧会は超オススメ! ホントに面白いです。現代アートというと難しいモノと思われがちですが、「チャロー!インディア」には、誰でも楽しませてくれる間口の広さがあります。
入場してすぐ現れるのは横たわるゾウ。本物!?と見間違えそうなくらい、体の線がいきいきとした彫刻です。バールティ・ケール(BHARTI KHER)による「The Skin Speaks a Language Not Its Own」。
シルパ・グプタ(SHILPA GUPTA)のビデオ映像作品の部屋に入ると、自分の影がスクリーンに写っていて、その「影の自分」に空からイスやら壷やらが次々と降って来る。そうすると、右に左に動いてみたり、いろいろ試したくなります。
ヘマ・ウパディヤイ(HEMA UPADHYAY)によるムンバイの街を表現した作品「Mute Migration」は簡単に説明すると街のジオラマなのですが、それが壁に展示してある(つまり垂直に)。下から見上げることによって、なんだかビルの屋上から街を眺めているような感覚に。
最後の展示はシルパ・グプタによる音声と映像の作品「Tryst with Destiny」。マイクを模したスピーカーからは、歌うように読み上げるネルー首相の演説・・・
会場には100点以上が展示されていて、多くの作品は何の前知識がなくても楽しめますが、インドの風習や現状、世界情勢などに関心があれば、もっともっと楽しめるのは言うまでもありません。「現代社会において、より批判的であろうとするアーティストたち」というようなことをシルパ・グプタが言っていましたが、作品に込められているメッセージを読み取ることによって私たちの暮らす世界が抱える、様々な問題について考えさせられます。PAXREXの名前の由来のように、アートには世界を良い方向に導く力があるんですよね。
あと、もう一つ駄目押し(?)を。この展覧会のチケットは1500円なのですが、六本木ヒルズの展望台の入場券も兼ねているのです! あの(!?)六本木ヒルズからの景色を眺められる、観光名所の一つとして立ち寄れる代金が含まれているのだから、1500円はとっても安いと思うのですが、どうでしょうか?
開催期間は3/15(日)まで。オススメです!(会期終了直前の紹介でスイマセン・・・)
森美術館 開館5周年記念展
CHALO! INDIA
「チャロー!インディア」
A NEW ERA OF INDIAN ART
インド美術の新時代
〜3/15(日)
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