安藤建築の昔と今
前回に続き、神戸モダン建築祭の報告です。1977年にできた北野のローズガーデン。打ちっぱなしコンクリートが代名詞の安藤忠雄さんの作品ですが、これはレンガとコンクリート。でも吹き抜けの中庭をめぐる階段の空間処理などに、安藤建築の魅力が満開。2Fのアメリカンダイナーは空室になっていた。今後どうなるのでしょう。
印象的なベンガラ色の壁と黒い梁。アメリカンなテーブルにシート、カウンターとスツール。ジュークボックスやピンボールも、とりあえずと言う感じでそのまま残されている。いいモノなんだけど、、、モダン建築の保存については難問山積だ。イベントの趣旨からすると異色なのが、東遊園地にできたばかりの『こども 本の森 神戸』。
安藤さんが建物を作り、中に収める書物も選び、そっくり神戸市に寄贈した図書館だ。最新の安藤建築が、過去の名建築に肩を並べてモダン建築祭で見学できるのはうれしい限り。「モダン建築」と言う言葉からは、第二次世界大戦以前の、少なくとも20世紀の、というイメージがある。でも自由に柔軟に解釈してもいいと思います。
さてこの図書館、本の表紙が全て見えるように並べられた設計が素晴らしい。しかも蔵書の選択が最高。こども図書館と思って入ったのに驚きました。『こども 本の森』という名前ですが、大人でもウナル興味深い本がズラリ。もし可能なら、毎日ここに通いたい。昔こんな図書館があったら人生が変わっただろうな、本当に。
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