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2023年3月 2日 (木)

アートと建築の共鳴

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 端正でミニマル、基本的な造形が美しい。アーティスト青木悠太朗の木工作品が、昭和初期に建設されたレトロなビル・下町会館によくフィット。老朽化していた木造3階建ての建物に再生工事を施して、まちづくりの拠点施設としてリニューアル。街角の気になるビルや住宅に実際に入れるのも、この芸術祭の魅力です。

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 目黒雅叙園の百段階段に感銘を受けた当主が建てたという割烹 松本館。豪華絢爛な天井や壁面や欄間。さまざまな花鳥図に囲まれた大広間を会場に、福井江太郎が描いた迫力ある駝鳥の群れが展示されている。かなり主張が強い空間なのに、まったく負けていない。さすが海外でも活躍している福井さんだなと思いました。

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 日本画の技法で描かれたいろんなポーズのダチョウたち。首を極端に細くデフォルメすることで、その長さがより強調されたユニークな姿。観るものを小バカにしたような生気に満ちた目に、鳥の王者としてのプライドや強烈な生命力を感じる。この装飾過剰な部屋に描かれた多くの鳥とは一線を画し、まるで高貴な仙人のようだ。

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  ワールドワイドに活躍するインストゥルメンタルバンドの mouse on the keys マウス・オン・ザ・キーズの公開制作が3日間にわたって行われた。メンバーは川﨑昭、新留大介、白枝匠充。フュージョン or ロック or ジャズ or 現代音楽? ジャンルを超えた斬新な音楽が、中町 蔵シック館で生み出される貴重な現場を体験。

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 普通のドラムセットは使わず、スーツケースや焼肉用グリルパン、和太鼓や空き缶で音を出す。ピアノの絃に紙を巻いたりガムテープを貼って音色を変える。アグレッシブでミニマルなリズム。繊細な音の掛け合い。シンセサイザーやPCも効果的に使った新しい音楽。これは予想をはるかに上回る演奏だ。完成が楽しみです。

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 そしてマツモト建築芸術祭の最終日の2月26日。信毎メディアガーデンで彼らのライブパフォーマンス。公開制作していた新曲の完成お披露目だ。入場できるのは抽選で80人。運よく当選して18時からのライブに駆けつけました。芸術祭のフィナーレを飾るにふさわしい マウス・オン・ザ・キーズの演奏。大満足のイベントでした。     

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