地球人の侵略、第2幕
13年ぶりの第2作の舞台は海。ジェームズ・キャメロン監督の『アバター AVATAR The Way of Water』を、IMAXで体感してきました。前作のころ、IMAXは関西で3スクリーンしかなく、一番近い箕面まで観に行った記憶がある。いまは三宮でも、HATでも、ハーバーでも、神戸の上映館もかなり増えました。10年ひと昔です。
地球の人類が新たな棲み処を求めて、はるか宇宙のかなたにある神秘の星パンドラを侵略する。しかし激しい戦いの末に、パンドラの先住民ナヴィが人類を追っ払う話が第1作。主人公はこの星に派遣された海兵隊の兵士ジェイク。彼は先住民や動物を虐殺するミッションに疑問を抱き、ナヴィになって戦うことを決意する。
なんとか地球人類を追い払ってから、10数年後のパンドラ。それが第2作の時代。ジェイクはパンドラの一員となり、ナヴィの女性と結ばれ、家庭を築き、子どもたちと平和に暮らしていた。そこへ再び人類が襲ってくる。裏切り者の自分が標的だと悟ったジェイクは、家族とともに避難し、遠く離れた海の部族のもとへ身を寄せる。
住み慣れた森から、未知の海辺へ。知らないことだらけで、学ぶことがいっぱいの家族。でも少しずつ海の生物と打ち解け、水の美しさにも魅了されていく。クジラのような巨大生物、クラゲのような可愛い生きもの。森の生命層に劣らない豊かな海で、子どもたちはすくすくと成長していく。水上、水中の映像が本当に素晴らしい。
しかしその穏やかな楽園にも、魔の手は迫ってくる。またもや美しい自然と仲間を守るため、地球からの侵略者・開拓者と戦うことに。人類がヨーロッパ列強、先住民が植民地化されるアジア、アフリカ、中南米という構図です。環境破壊。種の絶滅。差別と支配。大航海時代から続く西洋中心の歴史観にNOを突き付けています。
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