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2022年4月11日 (月)

るろうに剣心、誕生秘話

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 「あの人は、わたしの幸せを奪った人。そして、もうひとつの幸せをくれた人。あの人は、これから先も人を斬り、けれどさらにその先、斬った数より大勢の人を必ず守る。ここで決して死なせてはならない。わたしが必ず 命に代えても 守る」。日記に綴られた巴の想い、剣心への愛。人気アクション時代劇シリーズ、締めの傑作。

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 和月信宏『るろうに剣心 ―明治剣客浪漫譚―』を原作に、大友啓史監督が作ったシリーズ5作目の作品が『るろうに剣心 最終章 The Biginning 』です。これは緋村剣心(佐藤健)と、雪代巴(有村架純)の切ない悲恋の物語。時代は動乱の幕末。黒船襲来に始まり、勤王派と佐幕派の激しい争い、鳥羽・伏見の戦いまでを描く。

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 目にもとまらぬ速さで繰り広げられる殺陣で、日本の時代劇アクションを革新した『るろうに剣心』シリーズ。マトリックスのような衝撃でした。スピーディかつ意外な展開で惹きつける一方、主人公の人間の核がわからなかった。彼の行動原理である「不殺の誓い」。左頬の十文字の切り傷の意味。それらが今作で明らかになる。

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 全5作の最後。しかしながら、舞台となる時代はいちばん古い。時系列を逆転させることにより深まるドラマ性。心の奥底まで寄り添った見事な人間描写。ヒットしたからオマケで作りました感はまったくない。スターウォーズと同じく、時間をさかのぼった先に見える真実。その驚きと謎が解けた満足。うまい構成だ。

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 「新時代を開くため」など高い志があれば、小さな何かが犠牲になってもいいのか、という永遠の問いがテーマでもある今作。時代のうねりに翻弄される人々にとって、真実の幸せとは? 佐藤直紀の音楽とONE OK ROCKの主題歌も、近代日本を築いた影の人たちの営みを浮かび上がらせるのに、とても効果的でした。

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