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2021年12月12日 (日)

ドロステって何ですか

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 まずはその意味を調べないといけないのでしょうが、わからないままに観はじめました。観ているうちにわかるだろう、と思いながら。人気劇団「ヨーロッパ企画」による初の長編映画で、原案・脚本が上田誠、山口淳太監督による『ドロステのはてで僕ら』。ハイ、わかりましたよ。しかもメチャ面白い! カメ止めに似た驚きと感動。

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 あるカフェのオーナーが自室のモニターから「オレは2分後のオレ」と語りかけられる。「え、えっ、どういうこと?」 いろいろ試してみると、1階の店のモニターと2階のモニターが、どうやら2分間の時差でつながっているらしい。タイムマシーン? それを聞きつけて集まってくる常連さんたち。もうビックリ仰天、驚きの連鎖。

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 やがてどう使うべきか、検討を始める。お金儲け? 恋愛占い? 「でも2分だからなぁ」と壁にぶち当たる。そこにあらわれた知恵者。2階のモニターを持って降りて、合わせ鏡のように向かい合わせに置け! そうすると次々と2分の時差が無限に連なって、もっと先の未来を知ることができる! いわばタイムマシーンテレビなのだ。

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 首尾よく100万円を拾ったり、意中の人があらわれたり、コワーいお兄さんに脅されて危機に陥ったりの大騒ぎ。最終的にうまく危機を脱した彼ら。これでハッピーエンドと思いきや、未来から宇宙時間管理局(?)の捜査官がやってくる。現在に変更を加えると未来が狂ってしまうから、なんとしても阻止するのが彼らの仕事。

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 さてここで、ドロステの意味。オランダの「ドロステ・ココア」のパッケージのイラストから生まれた言葉だそうだ。尼僧が持っているお盆にココアの入ったカップとドロステ・ココアの箱が。その箱にはカップとドロステ・ココアが乗ったお盆を持つ尼僧が描かれている。また・・・と同じイメージが延々と続き、シュールな視覚効果が。

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 この映画でも同じシーンが2分後に繰り返される構造が、ユーモラスでシュールな雰囲気を醸し出す。登場人物はみんなドジで頼りなさげな好人物。まるで古典落語の長屋の住人の味わいだ。俳優さんのセリフと演技力で勝負するスピーディな演出。全編 iPhoneによる撮影。ギューッと魅力が凝縮されたSFファンタジーでした。

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