丸山太郎を知っていますか?
いま松本の信毎メディアガーデンの OPEN 3周年記念で、クラフトのまち 松本の原点『丸山太郎 展』が開催されている。ビルの壁面に掛けられたタテ幕で見たとき、一瞬コーヒーの丸山健太郎さんかと見間違えました(大変失礼いたしました)。じつは松本民藝館を一人で作り上げた人だという。そうなんだ、そりゃあ見なきゃ!
サブタイトルに「クラフトのまち 松本の原点」とあるように、松本民芸家具や松本クラフトフェアなど街の道筋を指し示した功績はとても大きい。老舗商家の長男として家業を継ぐかたわら、骨董品の収集をしていた丸山。昭和11年に開館した日本民藝館に出会い、華美な骨董ではなく身の回りの美しい道具を求めるようになる。
その関係から生まれた柳宗悦や棟方志功をはじめ民藝運動の人々との幅広い交流。そこからコレクターだけじゃなく、自ら作り手としても旺盛な活動に励む、もう一人の丸山が誕生する。版画や墨絵や水彩画に絵手紙。素朴だけれど味わいのあるモチーフの絵を描いて、みんなを幸せにする多くの作品。愛らしい
いまでも松本の街では「女鳥羽そば」や「ちきりや民芸店」の紙袋や包装紙や箸袋などで、丸山の作品が使われている。多くの人に愛された愉快でかわいらしい動物や風景や季節の風物詩。あくまで趣味のようなフリをした軽妙な画業。一見の価値があると思います。ちなみに展覧会場のビルは伊東豊雄さんの設計です。
クラフトのまち 松本の原点
丸山太郎 展
2021年4月28日(水)~5月30日(日)
信毎メディアガーデン
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