残り物はハズレではない
横尾忠則 現代美術館という名が示すように、ここは一人のアーティスト「横尾忠則」の作品で展覧会を開催する、いわば個人美術館(県立の施設だけれど)。企画するキュレーターはどんなテーマでまとめるか、毎回毎回とても苦労すると思う。そのおかげで私たち観客は毎回横尾さんの新たな魅力を知る喜びがありました。
横尾さんというアーティストがとても多作で、膨大な量の作品がこの美術館に収蔵されていること。しかもまだ現役で新作を次々と生み出し続けている。だからこそ続けられてきたのでしょう。ところが2021年から2022年にかけて、横尾ブームなのか、国内外の展覧会で保管している作品が引っ張りだこに。これは大ピンチ!
約140点もの主要な作品消える⁉ 喜ばしい、誇らしい反面、こりぁ困ったぞ。苦肉の策が今回の企画展『横尾忠則展 学芸員危機一髪』だという。過去の展覧会を企画した3人の学芸員が、残った収蔵品からそれぞれの「推し作品」を勝手に勧める企画。愛情あふれるメッセージが添えられた70点は、より深く楽しむことができました。
横尾忠則展 Curataors in Panic
学芸員危機一髪
2021年3月27日(土)~8月22日(日)
Y+T MOCA
横尾忠則現代美術館
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