コシノヒロコの集大成
ヒロコ、ジュンコ、ミチコ、それぞれがファッションデザイナーとして活躍するコシノ 3姉妹。母の小篠綾子もファッションデザイナーで、NHK朝ドラの主人公のモデルにもなった有名人。1937年、岸和田生まれの長女ヒロコの展覧会が、いま兵庫県立美術館で開催中です。それが『コシノヒロコ展』 TO THE FUTURE 未来へ。
彼女の原点は、幼い頃に母が買ってくれたパステルだったそうだ。戦時中、絵を描くことが大好きな幼いヒロコのために、食料ではなくパステルを手に入れてくれたという。良い話だ。以来ずうっと描いてきた絵画は、決してデザイナーの余技などではない。ポスターに使われている自画像が素晴らしいのは、理由あることなのだ。
絵を描くことと、衣服をデザインすること。どちらもが彼女の中で良い刺激を与えあい、一体となってイメージと世界観を創造してきたのでしょう。大きな展示室、小さなブース、どのスペースも工夫を凝らしたアイデアで見応え十分。ゴージャスもミニマルも、ロマンチックもポップも。ときにはユーモアも交えた構成は見事です。
カラフルな絵画の世界。イメージの森から抜け出てきたかのようなモード。ときめき。ひらめき。コシノヒロコさんの創造の軌跡を集大成したこの展覧会は、アーティストとしての彼女の魅力を多彩に見せてくれる。こんなに頑張っていたとは、しかもこんなに長年。ショーアップされた演劇を見る面白さがありました。楽しめます。
コシノヒロコ展
EX・VISION TO THE FUTURE 未来へ
2021年4月8日(木)~6月20日(日)
兵庫県立美術館
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