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2021年3月23日 (火)

聖パウロの愛と赦し

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 キリスト教会最大の伝道者、と呼ばれる聖パウロの最後の日々を描いた伝記映画。アンドリュー・ハイアット監督の『パウロ~愛と赦しの物語~』Paul, Apostle of Christ は、キリスト教の本質をお勉強するのに向いている。布教の初期、さまざまな迫害を受けていた古代ローマ時代。でも興味のない人にとっては退屈な歴史劇かも。

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 パウロはイエスの直接の弟子ではない。もしろユダヤ教徒としての信念から、イエスの教えを信じる人たちを迫害する側だった。ところが旅の途中で死んだはずのイエスに出会う。そこで改心して情熱的な伝道者に。イエスがキリスト(救世主)だという思想のもと、ローマ帝国内各地で教会の構築と教団形成に大きく貢献する。

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 紀元64年、ローマの街で大火が起こる。キリスト教徒による放火だと主張して、激しい弾圧を加える皇帝ネロ。残虐な処刑が街を覆う。首謀者として逮捕されたパウロ。ギリシャ人の医者・ルカは牢獄に通い、彼の言葉を民衆に伝えるために記録する。後世「ルカによる福音書」や「使徒行伝」の福音記者ルカとして名を残す。

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 厳しい迫害に対して復讐や暴力を呼びかける血気にはやる者もあらわれる。しかしパウロはそれらを否定。非暴力の愛と赦しを説く。それがイエスの教えだと。自身もイエスのように殺され殉教する。無抵抗で悠然と死に臨む姿は、ローマ軍の司令官にも影響を与える。やがてキリスト教はローマの国教になるのだ。

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 イエスの死後に信仰の道に入ったパウロ。とはいえ多くの「書簡」やルカによる著作でイエスの哲学を広く異邦人(ユダヤ人以外)に伝えた功績は大きい。初期キリスト教における偉大なオーガナイザーでありプロデューサーだ。キリスト教が世界宗教となり、今も繫栄する礎を築いた最大の功労者と言っても過言ではない。

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