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2021年1月 4日 (月)

ミッドナイト・スカイ、滅亡と希望

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 人類滅亡の危機にある地球と、その地球へ帰還しようとする宇宙船。ジョージ・クルーニーが監督・製作・主演をつとめる『ミッドナイト・スカイ』が素晴らしい。2021年の映画初め、もちろん家で。二重三重の極限状況のなかで人間が見せる愛と勇気。近未来SFのシチュエーションで描く、感動的なヒューマンファンタジーです。

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 時は2049年、北極にある天文台から職員やその家族全員が脱出するところから物語は始まる。事故なのか、戦争なのか、放射能に急速に汚染されていく地球。原作はリリー・ブルック=ダルトンの「世界の終わりの天文台」(創元海外SF叢書)。ひとり北極に残ることを決断した老科学者は、隠れていた謎の少女に出会うことに。

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 『2001年 宇宙の旅』に始まり『ゼロ・グラビティ』や『インターステラー』へと続く系譜。最新の理論に基づいてリアルに描くジャンルです。骨や昆虫の羽根を思わす有機的デザインの宇宙船。無重力空間での出血シーン。ARとVRを駆使したコミュニケーション。科学的知見と映像技術の進歩が生み出した斬新なシーンの連続だ。

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 核の脅威、地球温暖化、人口爆発、パンデミック・・・やがて訪れる人類滅亡の危機と地球外への移住というテーマは、このところ急速にリアリティを増している。そんな状況は人と人との繋がり、家族の絆の大切さをより際立たせる。クルーニー監督の眼と腕は確かです。船外活動で歌っていた「スイートキャロライン」も泣けました。

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 人類の未来に貢献するための壮大な研究。研究に没頭した末の孤独な人生。仕事と家族。野心と後悔。人は何を失い、何を見つけるのか? 人生を生きる意味とは? 緊迫感の続く2時間ですが、じわっと静謐な感動がわいてくる2時間でもありました。にちなみに重要な役回りを演じた謎の少女「アイリス」は、花言葉で「希望」です。

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