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2020年12月 5日 (土)

シャーロック・ホームズの妹

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 名探偵シャーロック・ホームズに妹がいた⁉ 米国の作家ナンシー・スプリンガーの小説シリーズを映画化したのが『エノーラ・ホームズの事件簿(原題 Enola Holmes)』。主人公のエノーラ Enola は逆から読むと alone。自分の道は自分一人で決めろ、という母の願いが込められている。2020年、ハリー・ブラッドピア監督の作品。

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 マイクロフトとシャーロックのホームズ兄弟に年の離れた妹がいた、という設定で描かれたこの映画。期待以上におもしろかったです。19世紀末の英国を舞台にしたミステリー・アドベンチャー。雑然とした大都会ロンドンと美しいカントリーサイドを、列車や馬車やまだ目新しい自転車や自動車で駆け抜ける奔放な女の子。

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 進取の気性に富んだ母が行方不明になる。進歩的な青年貴族が失踪する。この二つの事件が絡み合って進むミステリー・アドベンチャー。暗号解読や変装など古典的な人間的くさいアプローチで事件を解決に導くエノーラ。兄シャーロックも顔負けの天才的な推理力と行動力と武術の腕前を発揮して小気味いい。

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 投票権の拡大や女性の地位向上など当時の社会問題を背景に、独立独歩で運命を切り開いていく若き主人公がまぶしい。胴をギュッと締め付けるコルセットは女性を縛る社会の象徴。淑女を育てる寄宿学校の教育などクソくらえ。自分の意志を貫いて生きるために戦うエノーラの姿は、現代にも通じるものがあります。

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 悲惨なシーンもない。超人的な活躍もない。アッと驚く電子技術もない。でも、やたら刺激が強い今風のアクション映画より、生身の人間の知恵と勇気のほうがはるかにおもしろい。主演とプロデューサーを担ったミリー・ボビー・ブラウン。観る者に希望を与えてくれるニューヒロインの誕生です。早くも続編が待ち遠しくなりました。

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