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2020年12月26日 (土)

かもめ食堂、ゆるーい幸せ

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 ヘルシンキの街角に「かもめ食堂」がオープンしました。そこはのんびりゆったり時間が流れる特別な場所。コーヒーとシナモンロールとおにぎりがメインメニューの食堂です。凛としたたたずまいの中にやさしさを秘めた店主と、なんとなく集まってくる個性的な人々。彼女らの浮世離れした交流を描いた心癒されるファンタジーです。

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 全編フィンランドロケの映画『かもめ食堂』は2006年の作品。監督・脚本は荻原直子。原作は郡ようこ。何の脈絡もなくフィンランドに流れ着いた根なし草のような3人が繰り広げる淡々とした日常。あまりプライベートに立ち入らず、お互いを尊重し、それぞれ自由に生きている。小林聡美、片桐はいり、もたいまさこが好演。

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 フィンランド政府観光局がサポートしただけに、マリメッコやイッタラをはじめ北欧デザインの家具や雑貨がいっぱい出てくる。そして、さりげなく映っている淡いブルーの板壁など、インテリアがとても洗練されているのだ。この映画が現代まで続く静かな北欧ブームのきっかけの一つになったのは間違いないと思います。

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 ムーミンや森やキノコの話題。少しはかなげな光の具合。どれもこれも、芯は強いけれど自己主張はあまり強くない3人に、ぴったりの美意識だと思います。ただし描かれているのは昼間が長い爽やかな夏。夜が長く寒さ厳しい冬ではない。とは言え、自立したい女性に勇気を与え、背中を押したのは確かでしょう。

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 一人の客も来なかった店が、いつの間にか人気店になっている。「レストラン」ではない、日本食の「食堂」が。必死に頑張った風には見えないけれど、不思議な磁力があったのかも。ほっこりする手作り料理、ゆるーい雰囲気、人と交わる喜び。この映画に憧れて、それぞれ自分自身の「かもめ食堂」を開いた女性も多いのでは?

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