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2020年11月23日 (月)

ソフィア・ローレンは健在です!

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 えっ! ソフィア・ローレン主演? Netflixオリジナル『これからの人生』(LA VITA DAVANTI A SE'   英語ではThe Life Ahead)というヒューマンドラマで素晴らしい演技を見せている。86歳ですよ。さすが、世界の名女優。監督はエドアルド・ポンティ。ポンティ?もしかしたら、と思ったあなた、そうなんです、彼女の息子さんです。

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 アウシュビッツを生き延びたユダヤ人女性の元娼婦マダム・ローザ。自宅で子守をして生計を立てている。セネガル難民の男の子モモは、母を亡くして独りぼっちのすさんだ暮らし。心に傷を持つ二人が出会い、共に暮らすうちに少しずつ心を開いていく。そんな気持ちの機微を丁寧に描いて、感動的な映画に仕上がっている。

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 ユダヤ人と黒人。ユダヤ教徒とイスラム教徒。ホロコーストと難民。ゲイの親子と認知症。イタリア南部プーリア州を舞台に、社会の底辺で生きる少数派の人たちが繰り広げる日々の生活。暗いお話になりがちなシチュエーションですが決して暗くない。それは悪人が出てこないからか。ヤクの売人ですら、すごくやさしい。

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 過去の壮絶な体験からの心理的逃避。現実を脱出するために見る幻覚。それぞれに秘密を抱えたまま一生懸命に生きる二人を見守る、ちょっとアンバーな映像が温かい。大きなテーマを扱いながら重くなり過ぎない。グッと胸にくるラストまで引っ張っていく、イタリア伝統の人情劇は健在です。ソフィア・ローレンも健在です。

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