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2020年10月11日 (日)

大統領選とEU離脱のコワイ話

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 「SNSを使っている時、誰かに監視されていると感じたことがある人は?」という教授からの質問に、ほとんどの学生が手を挙げると笑いが起こる。和やかな風景から始まるけれど、じつはSNSで個人データが丸見えになっている怖い現実を警告する映画なのだ。こちらの頭の中を見透かしたようにタイミングよく送られてくる広告や記事。あなたも不思議に思ったことはありませんか?

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 NETFLIXオリジナルの『グレート・ハック:SNS史上最悪のスキャンダル』という、タイトルもスキャンダラスなドキュメンタリーが衝撃だ。2019年、カリム・アーメル監督の作品。2016年に世界を驚かせた二大事件、英国のBREXIT(EU離脱)国民投票とアメリカ大統領選挙の裏で、その結果を左右したかもしれない会社とその手法を暴く。

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 繰り広げられたキャンペーン=プロパガンダを請け負ったのが、政治コンサルティング会社ケンブリッジ・アナリティカ(CA)。個人情報を分析して、どちらに投票するか決めていない人に対して、投票行動を変えるよう誘導する記事や広告やフェイクニュースをピンポイントで流すマイクロマーケティングという手法。

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 例えばアメリカ大統領選挙の場合、いくつかの接戦州の、わずかな投票未定者の行動を変えるだけで結果はガラッと変わる仕組みだ。ターゲットの選定やその個人の好みなどを知るのにフェイスブックの個人データが悪用されたのだ。そのころヒラリー候補を中傷するヘンな記事が流れてくるようになったのに符合するという。 

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 SNSが洗脳の道具に使われたこれらの事件。ふとした疑問から行動を起こした人がいて、勇気ある内部告発者があらわれ、事実は明るみに出る。なおCA社はいまは倒産して存在しない。黒子が表で有名になってしまったら存在価値がないからか。日本ではあまり大きく報道されなかったが、フェイスブックのザッカーバーグCEOが公聴会で証言させられたのはこの時のこと。

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 人を結びつけるためのプラットフォームがプロパガンダのためにハックされ、人々の嫌悪や恐怖を助長するために使われた。その結果として社会の分断が進んだとしたら、とても悲しい。この映画はSNSとの付き合い方で、2つの教訓を教えてくれる。①情報は誰かに見られていると理解すること。②正誤さまざまな情報の受け取り方を学ぶこと。ネット時代を生きていく上で必要な新常識です。

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