40歳のラッパーって変ですか
黒人で、女性で、40歳を間近にひかえた脚本家。まだいろんな差別がはびこっている演劇や映画の世界で、なんとか活躍したいともがく彼女の日々を描いた『40歳の解釈:ラダの場合』がおもしろい。監督、脚本、製作、主演を務めたのがラダ・ブランク。自身の実体験をベースにした痛々しいストーリーをコミカルに語りかける。
かつて「30歳未満の30人」に選ばれ、脚本賞のトロフィをもらったこともある。それがキャリアのピークで、後はぱっとしない。ワークショップで若者に教えているが、先生は10年前の作品が最後ねとバカにされる始末。大物プロデューサーに妥協しまくってやっと舞台が実現するが、自己嫌悪に陥ってしまう。そろそろ限界か。
人種やジェンダーの壁。年齢的にも曲がり角。仕事も思い通りにならない。そんな絶望的な状態のときに、ラップに出会って真の自己表現に目覚めていく。40歳の視点で自分に正直な言葉をラップのビートにのせて。ダイエットドリンク片手に社会の無理解に挑む姿は、マイノリティにとって希望の星か。NETFLIXの作品です。
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