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2020年10月 8日 (木)

マグダラのマリア、名誉回復

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 西暦591年、教皇グレゴリウ1世が「マグダラのマリアは娼婦であった」と主張。その誤解は今日まで続く。しかし2016年、「マグダラのマリアは娼婦ではなく使徒に等しい存在で、イエスの復活を最初に見た証人である」とヴァチカンが正式に認めた。エンディングでこう記す映画『マグダラのマリア』は、1425年ぶりの名誉回復なのだ。

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 イエスから大切な言葉を授けられ、イエスの意を一番理解したマグダラのマリア。ペテロをはじめ最初期からの弟子たちは、マリアに嫉妬し反発する。後から加わったのに、しかも女なのに。カトリック教会の始祖ペテロをいただくヴァチカンは男中心社会。マリアを貶めるのも、教理を広め組織を固めるために必要だったのかも。

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 ユダもイエスを裏切った悪者ではなく、純粋過ぎる若者だったが故の行為だという解釈で描かれる。聖書の読み方は自由であっていい。中世ならローマ教会以外の解釈は異端尋問に欠けられて火あぶりの刑だろうけれど。この映画は聖書に書かれている事象は正確に、行間に隠れた意味は大胆に解釈して再構築している。

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 映像も美しい。やせた岩だらけの荒々しい土地、何もない枯れ果てた原野。2000年前のラザレやエルサレムは、きっと救世主を待ちわびていただろうと思わせる厳しい風景です。豊かさと対極にあるミニマルな美しさからは、新しい希望が生まれる予感。監督は『ライオン 25年目のただいま』のガース・デイビス。見事です。

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 新約聖書のエピソードを知らない人には、何が何だかという映画ですが。ホアキン・フェニックスのイエスと、ルーニー・マーラが演じるマグダラのマリア。先ごろ二人の間に男児が生まれたそうです。イエスとマグダラのマリアの子ども。ちょっと『ダヴィンチ・コード』を思わせる展開ですね。ちなみにこの子の名前はリヴァー。そう、ホアキンの兄 リヴァー・フェニックスから名付けられているのだ。

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