« 昭和レトロの、あやカノ | トップページ | 「パワー」の力とリスク »

2020年8月23日 (日)

夢の中の夢の中の夢の中

   Photo_20200822174101

 他人の頭の中に侵入して、潜在意識から情報を抜き出す「エクストラクション」と、本人とは違う考えを植え付ける「インセプション」。クリストファー・ノーラン監督の2010年作『インセプション』は、夢と現実を行き来する新感覚のSFサスペンス。レオナルド・ディカプリオが演じる、すご腕の産業スパイが主役です。

Photo_20200822174202

 夢の世界は多層構造になっている。第1階層の夢の中で夢を見ると第2階層へ、第2階層の夢の中で夢を見ると第3階層へ、と深く降りていく。しかも深い階層になるほど時間の経過が遅くなる。なにそれ?こんなややこしい世界をどう思いついたのか? うっかりしているとついていけなくなる。難解だ!と言われるのもナットクです。

Photo_20200822174303

 街全体が垂直に持ち上がったり、崖が崩壊したりするのは夢だから不思議じゃないかもしれない。が、それを映像化、視覚化する技術にはびっくりします。重力の感覚、時間の感覚。本当に異次元の体験です。橋から車が落下するわずか3、4秒の間に、深い階層の夢の中では1時間近くもの激しいアクションが繰り広げられている。

Photo_20200822174201

 その車の落下も夢の中。こう書くと複雑過ぎて寝てしまいそうだけど、眠気を感じるヒマもないほどの緊張感。あっという間に2時間半が過ぎてしまいました。おもしろい設定、ユニークな展開、(夢のような)美しい映像。テーマの、洗脳を超えた「操脳」と呼びたくなるような深層心理に届く怖さは、いつまでも残るでしょう。

6

 共演者たちも豪華でみんな存在感が強い。マリオン・コティヤール、渡辺謙、ジョセフ・ゴードン=レヴィット、トム・ハーディ、エレン・ケイジ、マイケル・ケインほか。夢と現実。脳と意識。クリストファー・ノーラン監督は『インターステラー』に次いで、またまったく新しい世界を創造しました。この人の脳の中も見てみたい。

|

« 昭和レトロの、あやカノ | トップページ | 「パワー」の力とリスク »

映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 昭和レトロの、あやカノ | トップページ | 「パワー」の力とリスク »