ノアの方舟を知る
ダーレン・アロノフスキー監督の『ノア 約束の舟』を観る。聖書の「創世記」に出てくる有名なエピソードを基にした壮大な叙事詩です。正直に言うと、有名なわりにはあまりよく知らなかったけれど。ラッセル・クロウやジェニファー・コネリー、エマ・ワトソンやアンソニー・ホプキンスなど豪華キャストが、火山と氷河が形作ったアイスランドの神話的風景のなかで躍動するスペクタクル大作です。
アダムとイブから10世代あとの物語。楽園追放、兄弟殺し・・・地上は人間たちのさまざまな悪がはびこる時代になっていた。これをよく思わない神が世界の浄化を考えて引き起こした大洪水。ノアの方舟に乗った生きもの以外は、すべて死に絶える。こうして世界はリセットされるのだ。聖書の神はじつに厳しい。いや、人間の尺度で神を考えること自体が思い上がった行為なのでしょう。
神のお告げにより行動を起こすノア。しかし最後は自分の意志で、つまり人間として決断する。神への信仰か、家族への愛か。この映画では、神は彼の意志に人類の運命をゆだねた、という解釈がとられる。これが後の人類すべてに影響する大きな決断だったのだ。あくまで「聖書」の話ですよ。あくまで、たくさんある世界創造神話の一つに過ぎないわけですからね。
神はノアと三人の息子たちを祝福して言われた。「産めよ。増えよ。地に満てよ。」 そして三人の息子、セムとハムとヤベテが現代のすべての人類の祖先となった。長男セムはユダヤ人や中近東の諸民族など黄色人の、次男ハムはアフリカ大陸の諸民族など黒色人の、三男ヤベテは欧米人やインド人など白色人の、それぞれの祖。あくまで聖書は科学ではなく「神話」なので・・・悪しからず。
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