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2020年5月15日 (金)

アニメと実写のキミスイ

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 住野よるの『君の膵臓をたべたい』(双葉社刊)は、2016年本屋大賞で第二位になったベストセラー青春小説です。2017年に月川翔監督の実写版で、2018年には牛嶋新一朗監督のアニメ版で映画化。当時は「膵臓」の読み方もわからず、気色悪いなぁと毛嫌いしていました。「キミスイ」の略称で社会現象にもなっていたのに。

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 たまたま両方の作品を連続して観るチャンスがあったので、遅まきながらキミスイ体験です。12年後の世界から過去の忘れられない出来事を見た、という原作にない大胆な構成の実写版。住野さんも脚本会議に参加し、原作により忠実に描いたアニメ版。どちらにもそれぞれの良さがあり、好き嫌いが分かれるところ。

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 他人には興味を持たず本だけを愛する地味な少年。反対に、明るく活発でクラスの人気者の少女。まったく性格が違う二人だけれど、不条理なことにアクティブに生きる少女のほうが膵臓の病で余命はわずか。その彼女が書いている日記の名前が「闘病」ではなく「共病」文庫。ポジティブで一生懸命な性格がよくあらわれている。

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 お互いに自分に欠けている部分にあこがれを持ち、心を通わせていきながら人間として成長する二人。でも避けられない悲劇が待っている。泣ける物語の定番。と思いきや予想を裏切る展開に涙は止まらない。ありきたりな高校生の恋愛を超えた深い魂のふれあい。とてもよくできた純粋無垢なラブストーリーです。

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 いちばん気になるのは「膵臓を食べる」ということの意味でしょう。昔は肝臓が悪かったら肝臓を、胃が悪かったら胃を食べると病気が治ると信じられていた、だから・・・。膵臓を人に食べてもらうと魂がその人の中で生き続けるから。などとセリフで語られる。そして最後になってしまったメールの文面が、万感を込めて「君の膵臓をたべたい」。これで涙ドバっ!間違いなしです。 

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