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2020年4月

2020年4月30日 (木)

ささやかな奇跡の連鎖

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 西宮北口から宝塚まで8駅、片道わずか15分の阪急電鉄今津線。こんなミニ路線にも、さまざまな人生が乗り合い、交差し、日々ドラマが生まれている。ここを舞台にした有川浩のベストセラー小説「阪急電車」(幻冬舎、幻冬舎文庫)を原作に、三宅喜重監督によって映画化されたのが『阪急電車 片道15分の奇跡』です。

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 ありふれた日常のかげで、人はみんな何らかの問題を抱えて生きている。そんな老若男女がいつもと変わらない顔をして乗り合わせているから、ローカル線っておもしろいのだ。繁華街の雑踏ほど見知らぬ無関心でもない。そうかといって同じ町内ほど窮屈でもない。絶妙な距離感の人間関係が、ある日ちょっとした親切をキッカケに幸せな変化につながっていく。線路がつながるように。

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 小さな出会いが人生を前向きに変えていく。自分の中で起こったささやかな奇跡を、そのやさしい気持ちを、また次の人に。幸せの連鎖を爽やかに描いた群像劇です。中谷美紀、宮本信子、戸田恵梨香、南果歩、有村架純、芦田愛菜などが演じた、ほのぼのとした愛おしいキャラクターたち。岡田恵和の脚本もいい。

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 慣れ親しんだ阪急電車や沿線の風景。そのせいか映画を観ている感覚よりも、ありふれた日常の中で繰り広げられる人生模様の隣に寄り添っている感じが強い。じんわりと心にしみていくサプリメントかな。ヒーローのようにカッコいい宮本信子演じるおばあさん、こんな人が身近にいてほしい思える、2011年の作品です。

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2020年4月27日 (月)

人間イニエスタに迫る

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 ドキュメンタリー『イニエスタ 誕生の秘密』が Rakuten TVとRakuten Sportsから無料配信されている。カスティーリャ=ラ・マンチャ地方の小さな町で生まれたイニエスタ。12歳でバルサの下部組織ラ・マシアに入り、トップチームへ昇格。リーガ優勝、国王杯、UEFAチャンピオンリーグ、ワールドカップ制覇など、数々の栄光に包まれる。そして第二のチームとして選んだヴィッセル神戸へ。こうして新しいプロジェクトが始まった。内容充実の1時間26分。

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 しかしその人生は順風満帆ではなかったのだ。輝かしいキャリアの陰で味わったイニエスタの悲しみと苦悩。このドキュメンタリーのおもしろさはたくさんの有名な選手や監督の証言で構成されている点。シャビ、メッシ、ビジャ、ネイマール、フェルナンド・トーレス、スアレス、エトウ、セルヒオ・ラモス、ブッフォン、グアルディオラ、デル・ボスケ、ルイス・エンリケ・・・。キラ星のような名手たちの言葉が、プレイヤーとして人間としての魅力を浮かび上がらせる。

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2020年4月24日 (金)

BIG FISH 幻想と現実

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 『ビッグフィッシュ』はティム・バートン監督の2003年のファンタジー映画。原作はダニエル・ウォレスのベストセラー『ビッグフィッシュ ― 父と息子のものがたり』(小梨直訳、河出書房新社)です。父の回想場面で若き主人公をユアン・マクレガーが、そして現実の年老いた主人公をアルバート・フィニーが演じる。独特な世界観の中で繰り広げられる、おとぎ話のような父と息子の断絶と和解の物語。

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 魔女、巨人、夢の街、銀行強盗、池の怪魚・・・楽しいホラ話でみんなを楽しませる父と、そんないい加減な父が大嫌いな息子。父の若き日の冒険談には、ティム・バートンらしい華やかで奇妙な登場人物がいっぱいあらわれる。それに対して死にゆく老父の現実は、鼻にチューブを差し込まれベッドで寝たきりの日々。この交互に現れる幻想と現実の対比がお話を際立たせる。

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 ビッグフィッシュにはホラ話という意味もあるそうだ。日本でも釣り逃がした魚は大きい、と言いいますよね。そもそもホラ話は物語の原点だと思う。旧約聖書も古事記も、現実にはあり得んでしょ、と呆れるほど大盛りに盛ってある。でないと読んでもらえない。そして父のホラ話は決して自慢話ではない。自分を良く見せるより他人を楽しませるため。何事にも前向きに生きる楽観主義とサービス精神からきている。だから聞いた人々も大喜びする。悪意がないからだ。

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 おかしくて、悲しくて、切なくて、痛快な物語は、感動的な決幕を迎える。涙ではなく拍手喝采の感動。でもファンタジーがお好きじゃない方にはツッコミどころ満載だと思います。ご都合主義か、祝福されたフィナーレか、評価の分かれるところでしょうが、私は好きです。後日談もとても気が利いている。父を理解した息子、やがて生まれた子どもに接する態度がどこか父に似ている。上手い!

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2020年4月21日 (火)

37 Seconds を観ましょう

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 こんな素晴らしい映画が、若き日本人の手で作られたなんて! 監督・脚本HIKARI(宮崎光代)さんの長編デビュー作『37 Seconds サーティセブンセカンズ』は、脳性麻痺で下半身が自由に動かせない若い女性の自分探しと成長の物語。ベルリン国際映画祭パノラマ部門で観客賞とCICAEアートシネマ賞を受賞した人間賛歌のヒューマンドラマです。気が早いけれど、今年のNo.1かもしれません。

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 障害を持つ我が子に過干渉ともいえるカタチでしか愛情を伝えられない母。それに対して車椅子で生活する娘は過剰な母の愛を疎ましく感じる。社会に居場所を見つけられない焦り。たがいに不満を抱えながら現状を変えることができないイラダチ。それぞれの苦悩と不安を魂を込めて演じた主役の佳山明さんと母親役の神野三鈴さんに、大きな拍手を送ります。

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 ひょんなことから自分の意志で行動を始める。ちょっとした反抗心と踏み出す勇気。歌舞伎町や出会い系など、小さな冒険で出会った人たちのおかげで次々と新しい世界があらわれる。鮮やかなタッチでテンポよく話を進める手腕はスゴイ。タイトルの「37秒」は、彼女が生まれてきたとき呼吸が止まっていた時間。そのために脳性麻痺になり不自由な人生を強いられる。運命を分けた37秒なのだ。

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 ハラハラ、ドキドキしながら彼女の冒険に付き添ってきたわれわれは、彼女のポジティブなエネルギーに導かれ、ホッと息をつき清々しい気持ちになる。家族のあり方、障害者の性の問題、アーティストとゴーストライター、無意識の偏見や差別などなど、現代社会が抱えるいろんな問題を、ここまで考えさせる映画も珍しい。しかも決して深刻にではなく、からっと明るく描いている。

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 最後には「私で良かった」と心を込めてつぶやく主人公。自分自身を、境遇を、社会を、すべてを受け入れたこの一言は深い。デビュー作で大きな才能を見せたHIKARIさん、近年最大の発見です。この作品もほかの映画と同じく新型コロナの影響で上映自粛中。せっかくの傑作がたくさんの目に触れる機会を失っているのは残念です。Netflixでは視聴できるので、可能な方はぜひご覧ください。

 

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2020年4月18日 (土)

あのAKIRAがよみがえる

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 1988年に漫画家・大友克洋が自ら監督をした伝説のアニメ『AKIRA』が4Kリマスター版でよみがえりました。4月3日に劇場公開、しかし新型コロナの影響でしばらくお休み。再開時期はあくまで感染の状況をにらみながら、ということでしょうか。この作品、当時としては破格の製作費と時間をかけて作られたハイクオリティのアニメーション。国内外に多くの影響を与えた記念碑的作品です。

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 物語の舞台は近未来(あくまで製作当時から見た)のネオ東京。新型爆弾が落とされて第3次世界大戦が勃発。それから復興を遂げた31年後の2019年、東京は徐々に繁栄を取り戻し、翌年にオリンピック開催を控えていた。超高層ビルが乱立する未来都市の顔とすさんだスラムの同居。こんなネオ東京を舞台に、さまざまな勢力が入り乱れて国家機密をめぐって争う。そんなストーリー。

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 すさんだ街。不穏な空気。退廃的な都市で頻発する反政府デモ。暴走族の少年たちと、ポスト人類のような超能力者、国家の中枢と軍隊にゲリラ。黙示録的世界で繰り広げられるテンポのいい展開に、思わず引き込まれてしまう。作者の意図だと思いますが、説明を極力省いて見る側にその解釈をゆだねる。とは言えお話は哲学的で難解、でも不思議なリアリティがある。

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 いま見ても斬新な映像表現と、腹の底から突き上げる芸能山城組による強烈な音楽。インパクトのあるアクションシーンから浮かび上がる、ネオ東京の破壊と再生への祈り。これは「理解する」のではなく、感じて「体験する」作品。まさに4Kリマスター、5.1chリミックス音源で楽しむべき作品だったのだ。ようやく作品に上映技術が追いついたのかもしれない。もし再開したら、ぜひIMAXシアターで。
 

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2020年4月15日 (水)

サポーターか暴徒か

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 イタリアでは熱狂的なサッカーファンのことをティフォージ(Tifosi)と呼ぶ。もともとチフス患者の意味で、熱病にかかったような応援ぶりからこう呼ばれるようになった。その中でもゴール裏に陣取り、フラッグやバナーを掲げ、応援のチャントを歌い、ときには相手チームのサポーターと暴力沙汰を起こす過激なグループがウルトラスだ。この映画は彼らの人生の情熱と悲哀を描いた秀作です。

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 「この物語はフィクションで、描いているのは架空のチームです。したがって応援グッズは販売されておりません」 冒頭にこんなクレジットが入るイタリア映画『ウルトラス』。場所はナポリ。ディエゴ・マラドーナが始球式に出てきてボールを蹴るシーンがTVで流れていたので、時は2000年前後でしょうか。体中にタトゥを入れた連中しか出てこない、サッカーにまつわる映画です。

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 日本では英国のフーリガンが暴力沙汰で有名でしたが、イタリアも相当ひどかった。スタジアムでは禁止されているはずの発煙筒や爆竹が焚かれ、モノが投げ込まれる戦場のような雰囲気。ミラノでもフィレンツェでも観戦に行くときはシートの位置や服装に注意して身構えていたものです。アウェイのサポーターは安全のため狭い場所に閉じ込められているが、応援にやって来るだけでも命がけ。

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 スタジアムに熱気をもたらし選手に活力を注入する、チーム愛。この本来の目的が勢い余って、「暴力」を核にした集団に。徒党を組んで対戦相手のウルトラや警察と戦う。徹底的に仲間との絆を大切にする。それが彼らのアイデンティティー。主要メンバーがスタジアム出入り禁止処分を受けている状態で、組織の運営をめぐって内輪もめがおこり、やがてセリエA最終節の悲劇へと向かう。

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 結婚式で始まり、葬式で終わる。フランチェスコ・レッティエリ監督の見事な構成が感動を呼ぶ。どちらの場面でも歌われるグループのチャントが、前と後ではガラッと印象が変わりました。中年になったリーダーの誇りと悩みを演じたアニエッロ・アレーナ。高倉健さんのような男の哀愁を感じさせる名演技でした。サッカーシーンはまったくないけれど、これもサッカーの一面を深く描いた作品です。

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2020年4月12日 (日)

コロナの時代をどう生きるか

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 1982年トリノ生まれ。イタリアを代表する作家で素粒子物理学者でもあるパオロ・ジョルダーノが、2月末から3月20日にかけて母国の混乱の中で書き記したエッセイ集が世界27ヵ国で緊急出版されることになった。日本では『コロナの時代の僕ら』(早川書房 飯田亮介訳)というタイトルで4月25日に刊行される予定です。それに先立ち、4月10日19時から24時間限定で全文が公開されました。27篇の興味深いエッセイと示唆に富んだあとがきが、しかも無料で。著者にも出版社にも感謝です! これを読むチャンスがなかった方は、本が出たらぜひ世界の知性の考えをお読みください。

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 科学者らしい論理的な思考で、しかもやさしい言葉で話を進めるからとても説得力がある。ウイルスは僕らの個性に対し何の関心も持っていないという事実。年齢、性別、国籍、階級、貧富の差など意味はないのだ。他人事と思っていた市民、決断力のない行政、見解が相違する専門家。そのそれぞれが互いに不信感をいだき悪循環に陥る。デマは感染症のように広まる。どれも納得のいくことばかり。そして新型コロナウイルスの流行は一つの症状にすぎず、本当の感染は地球全体の生態系レベルで起きているという。
 何より大切なのは、この感染症が終息した後の世界を考えておくことだと彼は言う。コロナ前とコロナ後、世界は変わっているはずだ。この経験を忘れず、次に起こるかもしれない「まさかの事態」を想像しておこう。もう二度と不意を突かれないために。

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2020年4月 9日 (木)

階級社会と近代サッカー

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 『 THE ENGLISH GAME 』は近代サッカーの黎明期を描くTVドラマシリーズ。大ヒットドラマ『ダウントン・アビー』シリーズを手掛けたジュリアン・フェロウズらの製作陣による NETFLIX オリジナル作品です。時代は19世紀後半の英国。上流階級のゲーム(趣味)である近代サッカーに、紡績工場で働く労働者たちが挑む。格差社会スポーツドラマ! これが世界最大のスポーツへ発展する第一歩だ。

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 産業革命で世界最大の工業国となった英国。しかしその繁栄の陰で貧富の格差はますます拡大し、都市への人口集中による居住環境の悪化が進む。不況、賃金カット、ストライキ、暴動・・・。労働者階級のストレス解消と希望の拠りどころは地元サッカーチームの勝利。そんな社会的背景から生まれたサッカーの商業化と選手のプロ化の意味を丁寧に描く。撮影もコスチュームも素晴らしい。

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 後にイングランドのサッカー協会FA会長を30数年間務めた貴族の子弟アーサー・キネアードと、世界で初めてのプロ選手であるスコットランド人のファーガス・スーターを中心に物語は進む。生活スタイルも、服装も、言葉までも違う、二人の名選手。それぞれが抱えた家庭の悩みと苦しみを乗り越えて、プレーヤー同士だからこそ生まれる理解と友情。見終わって爽快感を味わえるドラマでした。

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 民主主義や人権問題で先進的だと思っていた英国で。しかもたった百数十年前のことなのに。ドラマは現代とはずいぶん違う古臭い社会を描く。父と息子。夫と妻。男性と女性。上流階級と労働者。銀行と融資先。差別意識がはびこり権力で強圧的にねじ伏せる社会。性差別や人種差別の廃絶という思想は、ごく最近のことだったのだ。サッカーに限らず、この時代のさまざまな葛藤が社会のあり方を変革する力になったのかもしれませんね。

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2020年4月 6日 (月)

メスキータ 没後75年

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 19世紀末から20世紀初頭に活躍したオランダの画家で版画家でデザイナーのサミュエル・イェスルン・メスキータ。彼は美術学校で多くの学生を指導。だまし絵で有名なM.C.エッシャーも教え子の一人だった。そしてメスキータから大きな影響を受け生涯の師として敬愛したという。白と黒の対比が鮮やかな作品群を見ると、たしかにその画風がエッシャーに受け継がれているのがわかる。

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 エッチング、ドローイング、水彩画などいろんな技法を使ったメスキータですが、彼の特徴は木版画に最もあらわれていると思う。木版ならではのシャープな線。効果的な明暗のコントラスト。計算されたモダンな構図。身近な人々を描いた肖像画も、自然界の動物や植物を表現した作品も、いまなお力強いインパクトを与える。自由なモノの見方や時代を超えた造形力は、とても現代的。

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 ユダヤ人のメスキータはすでに70歳を超えていたが、1944年ゲシュタボに逮捕されアウシュビッツで亡くなる。逮捕のあとアトリエに残された膨大な作品の一部は、エッシャーや友人たちが決死の思いで救い出し、命がけで守り抜いたそうだ。そして彼らは戦後に展覧会を開催し顕彰に努める。そのおかげでメスキータの名前と作品が今日まで残ったのです。これは幸いでした。

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 悲劇的な最期から75周年を記念して、昨年東京ステーションギャラリーで開催された日本初の回顧展。新型コロナ騒ぎのさなか、西宮に巡回してきました。マスク着用の義務や入口に手指の消毒液が置かれているのはもちろんですが、混雑防止のため2時間の時間指定が書かれたチケットを渡される。そして他の観覧者とは2m離れるように、とのこと。いまは展覧会などイベントの開催には細心の準備と覚悟が必要なのだ。ご苦労さまです。

メスキータ展 Mesquita
2020年4月4日(土)~6月14日(日)
西宮市立大谷記念美術館
 

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2020年4月 3日 (金)

タイトルは「接触感染」

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 2011年に公開されたという映画『コンテイジョン Contagion』は、この度の新型コロナを予見したような内容で話題になっている。で、定番になったNETFLIX 巣ごもり鑑賞。たしかに、恐ろしいほどこの数か月の状況に符合する。2002年に中国の広東省から起こったサーズ SARS 流行時の医学的な知見や社会的な不安の経験が活かされているからに違いない。ドアノブ、グラス、エレベーターのボタン、電車のつり革・・・。近未来(製作時は)の未知の接触感染症をテーマにしたパンデミック映画です。

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 物語は香港から始まるし、感染力は強いし、あっという間に世界に広まるし。ふんふんと観ているうちに引きこまれる。感染経路をたどる。医療従事者に犠牲が出る。都市が封鎖される。デマが拡散する。パニックになって暴動がおこる。ワクチン開発も思惑や利権が絡んですんなりとは進まない。まさに今、世の中はこの映画をなぞるように動いているからコワイ。ドキュメンタリータッチでリアルに表現するスティーブン・ソダーバーグ監督の手腕は確だ。

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 個人の愛や悲しみと社会的責務との葛藤。さまざまな規制が立ちはだかるなかでワクチンの研究開発。医療崩壊を防ぐため時間との闘い。人の行き来も、情報の伝達も、圧倒的に速く広くなった現代。政策の決定も何よりスピードが求められる。そして政府や行政は正確な情報を的確に流すことが必要だ。人々を物資の買い占めに走らせるのは、情報不足による不安感から。他人事のように無自覚にふるまうのは、感染症ウイルスに対する無知から。

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 NYのコロンビア大学公衆衛生大学院が制作する新型コロナに関する解説動画に、『コンテイジョン』に出演したマット・デイモンやケイト・ウインスレット、ローレンス・フィッシュバーンなどが出演。デイモンは「映画のなかで、僕は世界中に蔓延する架空のウイルスに免疫がある男を演じました。いくつかのことをはっきりさせておかなければなりません。まずあれは映画で、これは現実です。僕が新型コロナウイルスに免疫があると信じる根拠はありませんし、あなたも同様です。どれだけ若いとしても」と語っているそうだ。


 
 

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