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2020年3月 2日 (月)

未だ見ぬ建築家たちの夢

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 『インポッシブル アーキテクチャー』展。建てることが不可能な建築、という意味だけではない。技術的に可能であったにもかかわらず社会的な条件や制約によって実施できなかった建築、実現させることよりも既存の制度に対して批評家精神を打ち出す提案、未来の問題を解決するために建築はこうあるべきだという理想を描くプラン。ガウディのころから建築は建てるだけのものではなくなった。

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 サブタイトルに「建築家たちの夢」とついているように、建築家はアーティストだと改めて思い出させてくれる企画です。素材の知識や構造計算を駆使する現実主義者、そしてまたイメージを操る夢想家。それぞれ得手不得手はあるものの、そして最近は専門化が進んでいるものの、その両面の知識と理解力がなければ建築家は務まらない。そんな考えがもう古いのかもしれないけれど。

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 実現しなかった建築で記憶に新しいのがザハ・ハディドの新国立競技場案。このまえ隈研吾さんの設計で完成しましたが、いろいろ話題になりましたね。改めて見てみると、とても20世紀的な感じがする。乱暴な言い方をすれば、圧倒的な迫力で国家やリーダーの権威を誇示するタイプの建造物。北京オリンピックのメインスタジアムは、まさにそれだ。でも21世紀の日本ではねぇ。

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 ここまで建築と建築家の話をしてきましたが、この展覧会でおもしろいところがもう一つある。荒川修作+マドリン・ギンズや岡本太郎など美術家に軸足を置いた作家の都市計画案や建築プランなども展示している点。イマジネーションの広げ方が、やっぱり違う。しかし会田誠の「東京都庁はこうだった方が良かったのでは?の図」まで同列に並べるのは、キュレーターの悪ノリじゃないですか?

IMPOSSIBLE ARCHITECTURE
インポッシブル・アーキテクチャー
建  築  家  た  ち  の  夢
2020年1月7日(火)~3月15日(日)
国立国際美術館

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