« 兵庫県立横尾救急病院へ | トップページ | 藤井フミヤのアート展 »

2020年2月21日 (金)

病気と老いとユーモアと

Photo_20200219114102

 喘息、不眠、骨折、帯状疱疹、顔面神経麻痺などさまざまな病歴を持つ横尾忠則さんの『病気』にまつわる作品や、病床での日記、入院中のスケッチなどが展示されている。主な病歴を紹介する横幅7~8mぐらいのパネルを読むだけでもおもしろい。ご自身のレントゲン画像も展示。これがしっかり作品となっている。自分自身を笑い飛ばすユーモア感覚も、アーティスト横尾さんの魅力です。

   Photo_20200219114202

 「今夜の酒には骨がある」「網膜が見た夢Ⅱ」「突発性難聴になった日」「エジソンと点滴」などなど、病気や死者への想いがこめられた作品がたくさん展示されている。ケガや病気や老いを通した、みずからの身体との濃密な付き合い。横尾さんにとっては心も魂も死んだ人との交流でさえ、肉体感覚の一部なのでしょう。

Photo_20200219114501

 兵庫県内の公立病院が統廃合されたときに不要になった標識や什器類を借りてきて展示に使っているそうだ。やはり年季の入ったものは違う。本物ならではの存在感とリアリティ。会場に配置された関係者も白衣姿。それも今どきのオシャレ白衣ではなく、昭和なイメージのレトロ感たっぷりの。病院特有のニオイこそしないものの、見た目は病院そのものです。

Photo_20200219114101

 1階のオープンスタジオで開催されていた弦楽四重奏のコンサート。播磨室内合奏団のみなさんはもちろん白衣を着ていました。しかも演目の一つにシューベルトの「死と乙女」を選んでいたのには笑いました。「ショスタコーヴィッチ チクルス vol.4」という真面目なコンサート。そんななかでのユーモア。アートも音楽も、もしかしたら人生も、ユーモアをなくしたらつまらないものになるのでしょうね。

   Photo_20200219114201

 実生活や創造の現場における横尾の肉体に対する意識を探る当院の試みが、皆様の健康増進の一助となりましたら幸いです。なお、当院では医療行為は行っておりませんので、あしからずご了承ください。との告知が展覧会のあいさつで述べられておりました。お間違いなきようヨロシクお願い申し上げます。

兵庫県立横尾救急病院 展
2020年2月1日(土)~5月10日(日)
Y+T MOCA
横尾忠則現代美術館

|

« 兵庫県立横尾救急病院へ | トップページ | 藤井フミヤのアート展 »

展覧会情報[2020]」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 兵庫県立横尾救急病院へ | トップページ | 藤井フミヤのアート展 »