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2019年9月22日 (日)

千住博、40年余の歩み

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 六甲アイランドで隣り合う神戸ゆかりの美術館と神戸ファッション美術館を会場に『千住博展』が開催されている。高野山金剛峯寺に奉納する襖絵の完成を記念して、そのお披露目と合わせて世界で活躍する千住博の画業40年余りの歩みを展覧するという企画。さまざまな見事な作品があるなかで、やはり目立つのは『瀧』の作品です。

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 そう、千住さんと言えば瀧。1995年のヴェネツィア・ビエンナーレで東洋人で初めて名誉賞を受賞。世界中から高い評価を受けました。エアブラシを日本画に持ち込んで瀧を描き、日本画を世界に通用する芸術へ高めたのです。蛍光塗料を塗りブラックライトで照らすことによってモノトーンの滝が青く幻想的に浮かび上がる大作『龍神Ⅰ、Ⅱ』は、夢の世界に入り込んだような感動です。

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 今回の展覧会はルネサンス絵画に影響を受けた1980年代の初期作品から、最新作の奉納襖絵までまで27点が展示されている。27点と言うと少ないようですが、一点一点がとても大きいから展示に場所をとる。2つの美術館を使っているのはそのためだ。しかも2会場に分かれていても散漫な印象はまったくない。中身が濃い。

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 2会場を巡っていると、千住さんは40年余りの間、つねに新しい技法やテーマに挑戦し続けたことがよくわかる。そして瀧にも、断崖にも、桜の樹にも、そのものが持つ存在の本質が感じられる。これは40年変わらない。無機的な自然の風景にも、その奥に宿る精霊とか生命力の存在。そんなアニミズム的な世界観こそ、モチーフや技法が変わっても不変の表現の核なのかもしれません。

高野山金剛峯寺 襖絵完成記念
千住博 展
2019年9月14日(土)~11月4日(月)
神戸ゆかりの美術館
神戸ファッション美術館

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