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2019年7月 3日 (水)

山沢栄子、こんな写真家がいた

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 1899年に大阪で生まれ、アメリカで学び、アメリカと日本で半世紀以上にわたり活躍した写真家・山沢栄子。その生誕120年を記念した展覧会が、西宮の大谷美術館で開催されている。帰国後の1931年に大阪に写真スタジオを開き、1968年には神戸にスタジオを移して、ポートレート写真や広告写真の分野で活躍。1970年代から80年代には『私の現代』と題した個展を多数開催した、と紹介されている。

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 こんな経歴のアーティストだから知っていて当然なはずなのに、まったく知らなかった。自分の不勉強を恥じ入るばかりです。この展覧会では「What I am doing 」と題して発表された、色鮮やかな抽象絵画のようなカラー写真シリーズを中心に、約140点が展示されている。絵筆ではなくカメラを道具に、どうやって新しい表現をするか。撮る対象の質感も生々しいこれらの作品は、もっと評価をされてもいいのではないでしょうか。

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 そもそも写真で抽象とは、自己矛盾があるのではないかと思う。写真というのは、具体的に存在する何かを光で記録したもの。山沢さんは1950年代から写真による写真でしかできない造形の実験を重ね、こういう独自の表現を生み出した。日本で主流の木村伊兵衛や土門拳とはまったく違う写真の道筋。時代を超えた創造性に対する無理解が、『抽象』という言葉でしかあらわすことができなかった一因でしょう。期待以上のおもしろさでした。

山沢栄子|私の現代
WHAT I AM DOING
2019年5月25日(土)~7月28日(日)
西宮市大谷記念美術館


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