« 安藤忠雄の常設ギャラリー | トップページ | もうハギが咲いてる⁉ »

2019年6月24日 (月)

シーボルトと幻のアジサイ

Photo_20190623135501

 どうなっているのでしょうか、近畿地方はいまだ梅雨入りしていません。でも梅雨時に鮮やかなブルーや紫、ピンクや白の花で目を楽しませてくれるアジサイは、あまり雨が降らなくても季節を忘れずきれいに咲いている。ヤマアジサイ、ガクアジサイ、ヒメアジサイ、セイヨウアジサイ。それにさまざまな園芸品種。その大ぶりで華やかな花、多彩に色が変化するさまなどが人気で、全国の公園や家庭の庭にもたくさん植えられている。


Photo_20190623135601

 アジサイの名所の一つ、神戸市立森林植物園ではいまシチダンカが見頃を迎えています。幕末に長崎オランダ商館の医師・博物学者として活躍したシーボルトが著した『日本植物誌(フローラ・ヤポニカ)』に採録されているけれど、その後実際に見た人がいなかったなかった幻のアジサイ。それが1959(昭和34年)に六甲山中で「再」発見されたのだ。各地で植えられて可憐な姿を見せているシチダンカは、その木から森林植物園で挿し芽などで殖やされた子孫。

Up_20190623135601

 シチダンカはヤマアジサイの変種で10~15枚の装飾花(ガク)が八重咲きとなり、外側は大きく内へいくほど小さくなって星形に重なりあう。漢字の「七段花」は、この重なりあった様子をあらわす。八重も七段も数が多いことを意味する言葉なので、数字そのものにあまり意味はない。また雄しべや雌しべのある両性花は退化していて装飾花が咲く前に枯れ落ちるそうだ。だから自分で子孫を残すことはできない。こんな種がよく残っていたものだと思います。

Photo_20190623141601

 六甲山系で摩耶山と再度山の間の奥に広がる森林植物園では、350品種、約5万株のアジサイが植えられ、次々に開花の時を迎えている。アジサイは日本原産でヨーロッパにわたって品種改良され、大正時代に逆輸入されたものが西洋アジサイだ、とか、土壌の酸性度アルカリ度で花の色が変わるとか、おもしろい話がいっぱい見つかる植物です。そしてドイツ人のシーボルトもまたヨーロッパと日本をまたいで波乱の生涯を送ったとても興味深い人物。興味は尽きません。

|

« 安藤忠雄の常設ギャラリー | トップページ | もうハギが咲いてる⁉ »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 安藤忠雄の常設ギャラリー | トップページ | もうハギが咲いてる⁉ »