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2018年11月27日 (火)

加藤文太郎、国宝的山の猛者

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 国宝的とは、またなんとも古風ですが。ま、これは戦前の新聞の表現なのでお許しを。昭和11年(1936)正月、槍ヶ岳北鎌尾根で猛吹雪のため遭難した加藤を報じた記事の見出しが「国宝的山の猛者、槍ヶ岳で遭難」。30歳のことだ。いま、六甲山上記念碑台にリニューアルオープンした六甲山ビジターセンターで「六甲全山縦走の先人 加藤文太郎の追憶」展が開催されている。

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 展示されている彼の道具類は現代の私たちから見れば、ほんとうに貧弱な装備です。よくこんなシューズで、ピッケルで、カメラで、きっとテントも服装も・・・。これで真冬の北アルプス踏破していたとは、しかも単独行で。当時の常識をはるかに超えた志の高い岳人だった加藤は、ヒマラヤ登山を目指していた。六甲全山縦走や厳冬期の北アルプスもそのトレーニングの一環だ。そして当時としてはまさに法外な遠征費をコツコツ貯金していたという。

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 そのあたりのことは新田次郎の名作『孤高の人』(新潮社)に詳しい。登山というスポーツ(道楽?)はお金持ちが案内人や荷物持ちを雇って楽しんだ時代。サラリーマンの加藤が単独行で道具や食料を工夫し、夜行列車など時間をやりくりしながら山登りを続けたことは、後の登山界へ大きな影響を与えた。私たちがいま気軽に登山やハイキングを楽しめるのも、加藤文太郎さんのおかげかもしれない。

六甲全山縦走の先人
加藤文太郎の追憶
2018年10月26日(金)~12月19日(水)
兵庫県立六甲山ビジターセンター
 

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