コロニア・グエル教会から始まった
バルセロナから電車で30分ぐらい郊外へ。コロニア・グエルという町がある。ガウディはここの教会の設計のために、あの有名な逆さ吊り実験をおこなった。それが後のサグラダファミリアにつながることになる。これがガウディの最高傑作!と言う人もいるそうだ。
コロニア・グエル教会。スケールや素材はまったく違うけれど、受ける印象がサグラダファミリアにとてもよく似ている。アーチ状の天井の梁、斜めに林立する柱。重量を支える構造がそのまま見えて、しかも美しい。
この建物は本来は二層構造になる予定が、ガウディがサグラダファミリアに専念することになり、上層部が作られなかった。礼拝堂として使われている部分は、半地下の穴倉のような空間。だから外観も建設途中の現場が廃墟になったのかのよう。
このコロニア・グエルの町はグエル氏が経営する繊維工場を中心として、働く人たちの住宅や商店、公園、そして教会などを整備したいわば理想都市。100年ほど前のモデルニスモの建物で統一されていて、そのまま時が止まったような、おだやかな美しさに満ちている。
使われている建築材も石やレンガ。外壁の色も茶色やベージュやレンガ色。装飾もモデルニスモの時代に使われたスタイル。小さな町だけれど、バルもあるし広場もあるし学校もあるし、住むには十分だ。通りすがりの私たちにとっても、ほんとうに居心地がいい町でした。
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