高谷敏正さんの陶画とは
ギャラリー北野坂で始まった『高谷敏正 陶展』。彼の個展は毎回楽しい驚きに満ちている。おっ、おもしろい! へえ~、こんなことができるのか。説明を聞くと、ほお~、なるほどね。と感心することしきり。陶器では不可能だと思える表現に挑戦しながら、「陶展」と名乗る不敵さ。さてどんなワクワクを見せてくれるのか。
今回の作品シリーズは『陶画』と名付けたという。陶に絵を描くのではなく、陶で絵を描くのでもなく、陶そのものでの絵画的表現にチャレンジしたそうだ。白い土をキャンバスに、青やピンクや黄色の色粘土を薄めて塗ったものを重ねて焼き上げたもの。だからどの作品も二層、三層で構成されている。
上の白い層をカットし、下地の色を見せることによって絵を描く。森や草原を彷彿させる作品。ストーリー展開を思い描く作品。稲光にインスパイア―された作品・・・。旺盛な想像力とそれらをカタチづくる造形力のすばらしさ、最終的に作品として仕上げる技術力に、ますます磨きがかかってきたようです。
そして花器やモビールはもちろんお皿まで、白い土と色の土を重ねるという同じ手法で作られている。個展には実用的な作品も必要だ、という配慮からお皿を制作されのでしょうか。でもしっかり作家の個性が発揮された作品になっているのは見事です。
高谷敏正 陶展
2018年9月25日(火)~9月30日(日)
GALLERY 北野坂
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