新緑の六甲山で野外写真展
ROKKO フォトグラフィック ガーデン という変わったタイトルの野外写真展がおもしろい。エッ、野外で写真? と思われるでしょうが、なかなかいい。毎年秋に開催される「六甲ミーツ・アート」の主な会場と同じく、六甲高山植物園やオルゴールミュージアム、カンツリーハウスや六甲枝垂れなどを舞台に展示にもそれぞれ工夫を凝らしている。
写真集『未来ちゃん』で大ブレークした川島小鳥の作品「昨日の君、明日のあなた」は、若者の表情がナチュラルでとてもいい。この作家はモデルを自然体にさせる天賦の才能があるようだ。そうして被写体の素の魅力をうまく引き出す。もちろん信頼関係を築くまでに長い時間をかけているのでしょう。
そして今回の展示で、新しい発見だ!と興奮したのがヤマモトヨシコの作品「20161206」。レンブラントの肖像画のような、スターウォーズの登場人物のような・・・言葉でうまく表現できないけれど、いままで見たこともない世界を創出している。遠い過去と遥かな未来が同居。永遠の時間を感じる。カッコいい。
ヘアメイクアーティストの力量も素晴らしいこの12点シリーズ、重厚なモノトーンの世界が、白日の下にそれも生命の喜びにあふれた新緑のただなかに置かれる。きっと違和感が極限まで高まるだろう、と思いきや。なんとこのギャップが逆にすごく良さを際立たせている。自然の中だから、陽が当たったり陰になったり雨粒がついたり、そんな環境の変化によって印象が変わるも魅力です。
ROKKO フォトグラフィック ガーデン
2018年5月11日(金)~7月31日(火)
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