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2018年4月 3日 (火)

19世紀パリのボヘミアン

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 METライブビューイング、2017-18シーズンの第6作はプッチーニの「ラ・ボエーム」。このタイトルはフランス語ですが、英語ではボヘミアン。つまり伝統や常識にとらわれず、貧しいけれど自由奔放に生きる若き芸術家たち。ボヘミアからやって来たと考えられていたジプシーから想起された言葉です。

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 食べ物もない、ストーブの燃料もない、屋根裏部屋でその日暮らしをする売れない詩人、画家、音楽家たちの愛と悲しみを歌い上げた傑作オペラです。『わたしの名はミミ』や『冷たい手を』をはじめ、一度聴いたら忘れない名アリアが次々に出てくる。プッチーニという作曲家は何とすごいメロディメーカーなんだろうと改めて感嘆します。

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 19世紀パリの情景と賑わいを舞台に再現した、フランコ・ゼフィレッリのスケール感あふれる美術セットと群衆シーンの演出は、METで半世紀にわたり愛される永遠の定番。広い広いバックヤードがある劇場でしか上演できない。舞台裏の様子も映し出されるのは、ライブビューイングならでは。

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 全4幕の悲劇なんだけれど、あまり悲しさを引きずらないところが素晴らしい。もちろん感動的でラストシーはみんな涙するのですが・・・。思うにその理由の一つが、登場人物みんないい人ばかり。だからすごく後味がいい。主人公の悲劇はかわいそうなのだが、それよりも恋人や友人のあたたかい心にジーンとする。悲劇なのにハッピーエンド! ヘンな表現でしょうか。

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