空海が歴史の謎に挑む
8世紀。遣唐使として中国へ渡った若き空海が、唐の都・長安で詩人・白楽天とともに楊貴妃の死にまつわる謎解きに挑む。夢枕獏の原作を巨匠チェン・カイコーが監督したエンターテインメント大作『空海 KU-KAI 』。史実と想像を織り交ぜてまとめた、スケールの大きい日中共同製作映画です。
シャーロックホームズとワトソン博士の活躍を1200年前の中国に持ってきたようなストーリー展開。歴史上の有名人が多数登場し、そのなかに創作されたキャラクターがうまくからむ。原作は読んでいませんが、文庫本(角川書店)で4冊。こんな長編からどこをチョイスして映画として完結させるか、監督の手腕が問われますが、見事に新たな作品に仕上げている。
その昔、高校の漢文で一部を習った白楽天の長恨歌が大切なモチーフとなったり、歴史で習った遣唐使のこと、阿倍仲麻呂や安禄山もでてきたり、受験勉強の復習をしているような気分になりました。長安の街を再現した広大なセット、きらびやかな宴やコスチューム。映像の美しさも素晴らしかった。楽しくてしかも見ごたえのある大作です。
| 固定リンク
「映画・テレビ」カテゴリの記事
- METの椿姫、新演出です(2019.02.12)
- ん?世界で一番ゴッホを描いた男(2019.02.03)
- ぼけますから(他人事じゃなく)(2019.01.31)
- マリア・カラス、真実の人生(2019.01.07)
- 最新の、スター誕生(2019.01.04)
コメント