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2018年3月15日 (木)

新作は「謎の女」シリーズ

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 今回の展覧会のために昨年と今年に描かれた新作が21点。「謎の女」と題されたシリーズです。描かれた女性は、すべて顔が隠されている。顔の中でもいちばん見たい眼元が見えない。その人の人格や魅力を決定づける要素は、顔や姿や服装だ。なかでも最大の要素は眼だと思う。それだけが見えないことへの苛立ち、その喪失感。

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 「謎の女」は女性のポートレート・シリーズだが、トイレットペーパーやキャベツ、石やカエルなど、まるで関係のない物質で唐突に覆い隠される。それによって私たちが無意識に判断する、優しそうな人、高慢な人、気品のある人、などという属性があいまいになり、不可解な謎の人になってしまう。死後のもう一つの世界の住人は、このようなあいまいな存在なのだろうか。

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 もうひとつ、顔が見えない、あるいは見せないことの意味を考えさせられる作品がある。髪の毛やヴェールで顔は隠れているが、服をはだけてこれ見よがしにオッパイを見せている。このギャップがとてもおもしろい。実体としての肉体は存在するけれど、人格(魂)はそこにはない。まるで「この世」と「あの世」に片足ずつかけているかのよう。横尾さんはこのような回路で、こっち側とあっち側を行き来しているのでしょうか。

横尾忠則の冥土旅行
Jouney to the Next World
2018年2月24日(土)~5月6日(日)
横尾忠則現代美術館

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