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2018年1月16日 (火)

フィンランドの清楚な木工展

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 木の美しさを最大限に生かすシンプルでモダンなデザイン。北欧家具と言えばデンマークと思っていたが、森と湖の国フィンランドの木工製品も素晴らしい。木の質感を大切にし、余分な要素を極限までそぎ落としたミニマルな姿。デンマークデザインより歴史は浅いけれど、日本人の美意識により近い感性が感じられる。素朴で清楚で洗練されている。これは新しい発見でした。

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 いま新神戸の竹中大工道具館で開催中の「木の国フィンランドの伝統と革新」展。サブタイトルは「工芸村フィスカルスとニカリの物語」。フィスカルスは地名、ニカリは会社名だ。この芸術家コミュニティに住む木工作家たちが今回作品を出品している。彼らにはサーリネンとアルヴァ・アアルトという二人の巨人から続くフィンランド・デザインの方向性が脈々と息づいているように見える。

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 北欧デザインの中でもフィンランドはとりわけシンプルでストイック。でも決して冷たくはなく、どこかほっとする優しさと温かさがある。こんなユーモアを感じさせる椅子もありました。フレームに淡い色のバーチ材、座面には暗色と明色のコントラストが鮮やかなアッシュの心材。柔らかい布張りシートだとばかり思っていたけれど、よく見るとここも木なのです。遊び心と技術の高さが見て取れるでしょ。

木の国フィンランドの伝統と革新
工芸村フィスカルスとニカリの物語
2017年12月16日(土)~2018年2月18日(日)
竹中大工道具館

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