ボストン美術館から珠玉の名品
岡倉天心やフェノロサが尽力したボストン美術館の東洋美術コレクションは、世界でも最高峰にある。とくに日本の浮世絵では状態のいい作品を観るならボストンへ行け、と言われるぐらい。(誰が言ってるの?) いま神戸市立博物館で開催中の「ボストン美術館の至宝」展は、日本美術、中国美術をはじめ古代エジプト美術や19世紀から20世紀にかけてのフランス絵画、ジョージア・オキーフやエドワード・ホッパー、アンディ・ウォーホールなどのアメリカ現代美術まで、約80点の名品が展示されている。あ、村上隆もありました。
日本美術では英一蝶の『涅槃図』に圧倒される。掛け軸になっている巨大な絵で、画面だけでタテ3m近い。釈迦の入滅を悲しむ人々や鬼、さまざまな動物、鳥、昆虫が見事な筆づかいでいきいきと表現されている。清朝の陳容が描いた『九龍図巻』も素晴らしい。
フランス絵画は印象派、新印象派の時代に的を絞ったコレクションで、質が高い。いろんな人がいろんな好みで収集したコレクションの寄贈で成り立つ、アメリカの美術館事情もうかがえて、とても興味深かった。
ボストン美術館の至宝展
2017年10月28日(日)~2018年2月4日(日)
神戸市立博物館
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