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2017年12月

2017年12月29日 (金)

歳末はダンシング『第九』

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 モーリス・ベジャール・バレエ団と東京バレエ団、ズービン・メータ指揮イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団が創り上げる、ベートーヴェンの第九交響曲の世界。映画「ダンシング・ベートーヴェン」です。ゲーテと並ぶドイツ古典主義を代表するシラーの詩にベートーヴェンが曲を書き、ベジャールが振り付ける。世紀を超えた、なんと豪華な総合芸術。Photo_2
 この愛と生命の賛歌を、ダンサー、オーケストラ、合唱団の総勢350人が繰り広げる大スペクタクル=奇跡のステージを実現するための過酷な練習、度重なるリハーサル、そしてダンサーたちの情熱や苦悩など、1年にわたる制作過程を描いたドキュメンタリー。アランチャ・アギーレ監督、2016年の作品です。
Photo_3  多様な文化的背景を持つキャストたちが一つの目標に向かって懸命に努力する。そしてともに成し遂げる歓び。このプロジェクトそのものが『第九』のテーマなのだ。シラーの詩「すべての人々は兄弟になる 歓びの優しき翼のもとで」。民族、国家、固有の文化などに特有の価値概念や偏見を捨てて全人類を同胞とみなす思想を、ベジャールが『ひとつになれ、人類よ!』と理想をかかげた踊るコンサート。Photo_4
 重力から自由になったかのような肉体の動き。自由に有機的に躍動するドラマチックな群舞。魂を揺さぶるような管弦楽の響き。第九を作曲したころベートーヴェンは耳が聞こえなくなっていたそうだが、バレエで表現した第九を観たらきっと感動したに違いない。芸術は進歩する。文化は発展する。そして美は歓びを生み、異文化への尊敬と異民族との融和を進める力を持つ。そんな希望を感じさせてくれる作品でした。

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2017年12月26日 (火)

2017'けいママ・グランプリ

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 また一年が過ぎようとしていますね。新年を迎える準備をしながら、ふとこの一年を振り返る。。。あなたにとって良い年でしたでしょうか、今年は?
 毎年この時期になるとけいママ・グランプリを選びます。この一年に買ったモノ、手に入れたモノのベストワン。これをやると、あら!不思議。何故かこの一年が自分にとってどんな年だったのかが分かるような気がします。
 と、言うわけで、今年のけいママ・グランプリはこの写真の踏み台です。ネットを通じてオーダーしました。ひとつひとつ手作りですから、完成して我が家に届くまで、かれこれ半年近くかかったでしょうか。今はすっかり我が家に溶け込んで、昔からあったかのような・・・
 いえ、この踏み台が必要になったのは、私がしっかりと老いを意識したからです。必需品だと悟ったからです。
 年を取ると、高い所のものが取りづらい・・・。誰かの、何かの、ヘルプが必要になってきます。そこで踏み台を探し始めたのですが、この子に行き当たるまでにどれほどネットサーフィンをやっちゃったでしょうか。機能的に優れたモノなら、あります! いわゆる介護用品として。ほら、デイサービスのお年寄りの送迎バスなどで、運転手さんがドアの前に用意してくれるような・・・。あれを我が家に? いやいや! いくらなんでもそりゃいやだ。
 一方でスタイリッシュなおしゃれなモノもあります、いろいろと。カラフルで現代的なデザイン。でも何か違うんだな。ふと、踏み台に必要な条件は何だろう?と、考えました。軽いこと? コンパクトで扱いやすいこと? インテリアに溶け込むこと? 何より優先されるべきことはやはり安全性でしょう。その上に人が乗っかっても、ビクともしないで支えてくれることです。だったら介護用品でいいじゃん?

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 いえいえ、そうではなくて! 実際の介護はまだ必要ではないけど、この先老いていく自分をさりげなく見守ってくれる・・・。そんなモノをそばに置きたいと思った時に、これほど選択肢が狭いとは! モノで溢れかえるこの世でピンポイントで見つけることの難しさを感じました。
 私が「これだ!」と選んだ踏み台はクルミの無垢材で作られています。子供椅子として、あるいは小さなテーブルとして使うのも楽しい。高さをもう少し高くとか、逆に低くとかオーダーすることもできます。両サイドにつけられたロープは遊び心もあり、時に足を引っ掛けて引っ張ると言う横着も可能にしてくれます。軽井沢の工房から我が家に送られてきた時感じました。    「あっ、ずっと私の老いに付き合ってくれるな、この子は」と。高齢化社会にチョー突入のこの国で、機能性とデザイン性が備わった、長く愛されていくモノが少しでも増えて欲しい。そんなことを真剣に考えるようになった今年。
 ほら、けいママ・グランプリから、けいママの今年が見えた! あなたも是非、グランプリを考えてみてくださいな。

けいママ愛用の踏み台にご興味を持たれた方はこちらにアクセスを。
〒377-1412 群馬県吾妻群長野原町北軽井沢1924-63 イシタニ ファーニチャー
 
 

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2017年12月22日 (金)

時代が変わる?スターウォーズ

2_2  最後のジェダイ、と題されたスターウォーズの第8作。うーん、なるほどね。納得できるタイトルです。1977年に初めて見た時の驚きと感動から40年。はるか昔、遠い宇宙のかなたの出来事のようです。この間、日本でも世界でも、いろんなことがありました。
 なにが善で、なにが悪か。それは光か、闇か・・・。情報量も格段に増え、世界の見方がとても多様になった。いまや単純な勧善懲悪ではすまされない時代です。

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 スターウォーズもどんどん進化と深化を遂げて、時代を担い、時代を創るSF超大作として支持されてきた。善と悪の狭間で悩むヒロインとヒーロー。価値観の違い。世界観の違い。これらを乗り越えて、スターウォーズはスカイウォーカー一族の物語から、もっと広く普遍的な宇宙の真理へと向かうのか。リアルな現実として、出演している俳優さんたちも40年も経てば状況が変わる。キャリー・フィッシャーもこの夏に亡くなった。

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 最後のジェダイ、伝説のジェダイと呼ばれているルーク・スカイウォーカーも隠遁生活から現れて危機を救い、死んでいく。しかしジェダイは死んでも存在する。ではジェダイはどう生まれるのか、どう育つのか。もっと根源的な問いとしてジェダイとは何者なのか。単なる超能力者ではないはずだ。
 ラストシーンに小さな希望が描かれていて、次回作がもう待ち遠しくなってくる。宇宙を舞台にした一大叙事詩、あるいは新しい人類の神話は次に何を語ってくれるのでしょう。

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2017年12月19日 (火)

松蔭女子大のクリスマス

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 神戸松蔭女子学院大学のチャペルで今年もクリスマスの夕べが開催されました。学生による歌とオルガンのコンサートです。聖歌隊のコーラスやオルガン奏楽グループの演奏、ブライダルキャプテンによる司会朗読、各グループから集まったメンバーによるミュージックベルの演奏。清らかな気持ちになるひとときです。

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 イエス・キリストの誕生を祝うクリスマス。受胎告知から生誕、東方三博士の礼拝やエジプト逃避などの聖書物語が、歌と演奏で語られる。学生たちの日ごろの練習の成果があらわれた、素晴らしい夕べでした。このチャペルに入るのは毎年クリスマスだけだが、ここの立派なオルガンを使ったコンサートも行われているようだから、また聴きに来たいものです。

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 暗闇を照らす光として、神の子が降臨したとされるキリストの誕生。だからキャンドルやツリーのイルミネーション、ステンドグラスなど光にまつわる表現は、キリスト教にとって大きな意味がある。ということで、コンサートの後にチャペルの前でツリーの点灯式が行われる。みんなでカウントダウンして光が灯されると、オオゥと声が上がる。毎年のことでも、気持ちが華やぐから不思議。

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 残念ながら現代も2000年前と同じく、あるいはそれ以上に、争いや苦しみや涙が絶えません。紛争地域でせめてクリスマスだけでも休戦しようという話もあります。イルミネーションが輝くこの時期に、平和やしあわせについてゆっくり考えてみたいと思います。

    言葉の内に命があった
    命は人間を照らす光であった
    光は暗闇の中で輝いている・・・

 

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2017年12月16日 (土)

ボストン美術館から珠玉の名品

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 岡倉天心やフェノロサが尽力したボストン美術館の東洋美術コレクションは、世界でも最高峰にある。とくに日本の浮世絵では状態のいい作品を観るならボストンへ行け、と言われるぐらい。(誰が言ってるの?) いま神戸市立博物館で開催中の「ボストン美術館の至宝」展は、日本美術、中国美術をはじめ古代エジプト美術や19世紀から20世紀にかけてのフランス絵画、ジョージア・オキーフやエドワード・ホッパー、アンディ・ウォーホールなどのアメリカ現代美術まで、約80点の名品が展示されている。あ、村上隆もありました。

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 日本美術では英一蝶の『涅槃図』に圧倒される。掛け軸になっている巨大な絵で、画面だけでタテ3m近い。釈迦の入滅を悲しむ人々や鬼、さまざまな動物、鳥、昆虫が見事な筆づかいでいきいきと表現されている。清朝の陳容が描いた『九龍図巻』も素晴らしい。
 フランス絵画は印象派、新印象派の時代に的を絞ったコレクションで、質が高い。いろんな人がいろんな好みで収集したコレクションの寄贈で成り立つ、アメリカの美術館事情もうかがえて、とても興味深かった。

ボストン美術館の至宝展
2017年10月28日(日)~2018年2月4日(日) 
神戸市立博物館

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2017年12月13日 (水)

レヴァイン指揮、METの魔笛

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 METでは過去にシャガールやホックニーによる舞台美術の「魔笛」を公演してきたそうだ。今回のはミュージカル「ライオンキング」の演出でも有名なジュリー・テイモア版。歌舞伎の隈どりのようなメイク。ロシアアヴァンギャルド風のコスチューム。これも歌舞伎にヒントを得たのか黒子が操る巨大なモペット・・・。カラフルで斬新な美術、思いっきりファンタジーしてます。そしてとても分かりやすい。楽しい。

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 {魔笛」はモーツァルトの最後のオペラ、というより大衆演劇。王侯貴族のためのオペラハウスで上演される作品ではなく、友人のシカネーダーが台本を書いて演じた歌芝居です。だから、イタリア語でないとオペラじゃない、と言われる時代にあって民衆にも理解できるドイツ語で書かれている。映画「アマデウス」では熱にうなされ死にそうになっているモーツァルトの病床に、初演の成功をシカネーダーや歌手・役者たちが報告に来るシーンがある。

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 ところが当時は大衆演劇だったが、今や世界の名だたるオペラハウスが取り上げる大人気オペラになっているからおもしろい。フリーメイソンの思想を表現した勧善懲悪ストーリー。恋と冒険の物語。よく耳にしたことがあるチョー有名アリアが満載。初めて見る子どもからうるさがたのオペラ通まで、あらゆる人を魅了する要素が詰まっています。エンターテインメントの天才、モーツァルトの面目躍如ですね。

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 このような有名作品だから、観客もいろんな演出や指揮の「魔笛」を見てきている。だから演出家や指揮者の解釈、歌手の表現力を、記憶の中の名演と比較しながら楽しんでいる。古典落語や歌舞伎と同様に『芸』を楽しむ演目だ。特に夜の女王の超絶コロラトゥーラやザラストロの超低音、車椅子の巨匠ジェイムズ・レヴァインの指揮は、まさに名人芸。今年10月14日公演のライブ映像、あっという間の3時間42分でございました。
 

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2017年12月10日 (日)

静かで厳しい白い世界へ

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 まだ最低気温はマイナス5℃ぐらいまでしか下がらない。本格的な冬はやはり年が明けてからでしょうか。でも晴れと雪が1日おきで、このまま真冬に向かっていきそうだ。この2年は暖冬で雪のないクリスマスだったけれど、今年は間違いなくホワイトクリスマスになるでしょう。暖かいほうがなにかとラクだけれど、冬枯れの景色では気分が出ない。

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 まわりのカラマツ林は春の芽吹き、夏の新緑、秋の黄葉と鮮やかな姿を見せてくれるが、落葉した冬も美しい。幹と枝だけになった裸の樹形がほんとうに美しい。その枝に白く雪が降り積もると幻想的で、繊細なジュエリーを見るようです。このあたりの雪はサラサラで、枝に積もった雪は風が吹くとすぐに飛ばされる。だから枝の上の雪を見る時間は意外と短い。あとは裸の枝だけ。

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 敷地内にうるさいほどたくさん咲くオオバギボウシ。まだしっかり茎を立て、来年のために種を落とした枯れた花を残している。やがてこの上にも雪が降り積もり、白い世界に埋もれてしまう。厳しい季節。でもね、寒ければ寒いほど、厳しければ厳しいほど、薪ストーブの炎に幸せを感じる。ホットウイスキーの温かさが身に沁みる。神戸では暑すぎるカーディガンも心地いい。寒い寒い冬も、いいことがいっぱいあるのです。
 

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2017年12月 7日 (木)

奈川はすっかり冬景色

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 恵那トンネルを抜けたあたりから雪が舞いはじめ、権兵衛峠まで来るとしっかり積もっているじゃないですか。でもまだ12月。すぐに融けるさ、と高をくくっていたら、藪原から境峠を越えるころには吹雪になっていた。「こりゃ除雪車に出動してもらわないとヤバいぞ」と考えながら奈川の家へ。最後の坂を登れるか、と心配しながらやっと到着。ヤレヤレ、ハァ。たぶんこの冬一番の寒気がやって来たのだと思う。

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 薪ストーブが赤々と燃える部屋から外のテラスを見ていると、みるみるうちに10cm以上は積もっていく。朝起きると世界は真っ白に変わっていました。美しい季節の到来です。聞けば今シーズン3度目か4度目の雪らしいけれど、いままでは翌日すぐに融けてしまうような寒さだったらしい。でも今回は気温も低いし、もしかしたら根雪になって長い長い冬の始まりかも。20日オープンと宣言しているスキー場はうれしいかもしれない。

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 雪が積もる前の冬枯れの風景は、緑もなく枯れ枝や枯れ草の薄茶色ばかりの地味な色合い。それが雪に覆われると汚いものはすべて見えなくなる。ピュアで無垢な世界。世俗の罪もしばらくは許される、あるいは執行猶予される。そんな感じかな。寒さは厳しいけれど、そんな季節が好きです。薪が燃える音や炎の色が、こんなに素敵なものだと思い出させてくれるから。

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2017年12月 4日 (月)

巨大ツリーとスーパームーン

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 メリケンパークに出現した世界最大級の生木のクリスマスツリー。富山県氷見市から運ばれた高さ約30mのアスナロの木です。プラントハンターの西畠清順さんがプロデュースし「めざせ! 世界一のクリスマスツリー実行委員会」が主催するプロジェクト。神戸開港150周年を記念し、阪神・淡路大震災の犠牲者の鎮魂もテーマとしているそうだ。

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 生の木はやはりいいものだ。しかもこの大きさを間近に見ることはめったにない。期間は12月26日まで。夕方5時半から夜中の12時までライトアップされる。青、緑、黄色、紫・・・さまざまに色が変わる。ただちょっと不自然な色かなぁ。でもルミナリエと並ぶ、神戸の12月を彩るイベントに育てばいいですね。

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 メリケンパークの隣の新港第一突堤には海の貴婦人と称される練習帆船『海王丸』が停泊していた。マストを結ぶラインに電飾され、優美な姿を見せている。そこにスーパームーンの満月が昇ってきた。スーパームーンと大型帆船と巨大クリスマスツリーの競演。おだやかなお天気にも恵まれ、たくさんの人たちが夜の神戸を楽しんでいました。

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