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2017年11月 9日 (木)

両国の北斎美術館へ

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 すみだ北斎美術館。江戸の絵師の美術館、とフツウに予想するイメージを大きく覆す未来的な建物。このアルミパネルとガラスでできた外観の建築は妹島和世さんの設計です。金沢21世紀美術館やルーブル美術館の別館であるルーブル・ランスなど世界の最先端を走る建築家が、世界のアーティストを魅了した北斎の故郷に建てる美術館。

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 北斎が生まれ暮らした墨田区に誕生した美術館。富嶽百景などの浮世絵は小さいので展示映えしない。信州小布施にあるような大きい肉筆作品は持ってこれないから、建築と展示方法に工夫を凝らしている。タッチパネルをたくさん並べて、観たいものを自由に見て解説を読むことができる。他の人を気にする必要がない。

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 そして北斎と娘の応為が画業に励む様子をリアルに伝える蝋人形でアトリエ(?)を再現。じーっと見ていると、あ、応為の筆が動いた! リアルに作れば作るほど不気味さも漂う蝋人形ですね。父娘そろって掃除などするヒマが合ったら絵を描いていたい人。部屋が汚れ紙くずがたまって生活しにくくなると引っ越しをする。狭いエリアで、なんと90回以上も転居したそうだ。

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 ちょうど開館1周年記念で企画展「妹島和世 SANAA×北斎」をやっていました。20分の1や10分の1の模型がたくさん展示されており、完成に至るまでの試行錯誤の跡がたどれておもしろかった。建築専攻の学生たちもたくさん来ていて、熱心にメモを取りながら回っていた。新しいモノを終生追求した北斎のこと、きっと最先端の試みを喜んでいることでしょう。

すみだ北斎美術館

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