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2017年11月

2017年11月30日 (木)

ハッピートイズの展示、始まる

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 年末恒例、フェリシモのハッピートイズプロジェクトの展示が始まりました。今年のテーマは『いつでも前向き』、そしてキャラクターは『明るいワンちゃん』です。世界中のこどもたちが相手なので、「来年の干支がイヌだから」ということではないのでしょうが、この時期なのでつい連想してしまいます。イヌは人類最初の友だちと言われている。猟犬として、番犬として、家族の一員として、長ーいお付き合いをしてきた。渋谷のハチ公や南極物語やケータイ会社のお父さんなど、超有名なワンちゃんも数多い。

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 家に眠る古い服や思い出の布や毛糸で手づくりしたぬいぐるみを、世界のこどもたちへ贈るこのプロジェクト。クリスマスシーズンに神戸でお披露目された後に世界中に送られる。1997年にスタートして以来、57の国と地域に57,000体を超えるハッピートイズが贈られているそうだ。笑顔の親善大使として、世界中のこどもたちをしあわせにしてきたぬいぐるみたち。20周年に当たる今年の展示にも、全国からボランティアで参加した人たちのやさしい心があらわれている。12月25日まで、元町の朝日ビル1階で。

FELISSIMO
HAPPY TOYS PROJECT

2017 - 2018

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2017年11月27日 (月)

ゴッホの名画が動き出す!?

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 この映画『ゴッホ 最期の手紙』は全編が動く油絵でできている! ゴッホ最期の日々を実写映像で撮影。その1コマ1コマが世界中から集められた125名の画家の手で、ゴッホタッチの油彩画に描かれ、アニメーション化されているのだ。総枚数62,450枚、1秒当たり12枚の高精細写真で構成された動く絵画。
 良く知っている肖像画だったり風景画だったりを、元の作品と同じ場所、同じアングルで、よく似た俳優さんが演じているものだから、まるでゴッホの名作が動き出したかのよう。でもポスターになっている絵も、いかにもありそうだがこんな自画像は存在しない。すべて、「いかにもありそう」な絵を映像化したもの。見事に100%以上、ゴッホのイメージです。

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 この映画の魅力は、映像手法の新しさだけではない。ゴッホの死の真相に迫るミステリーとしても、とてもよくできている。時代設定を彼の死後間もない時期にしているので、彼の作品に登場する友人、知人たちが登場し、それぞれ事実を語り見解を述べる。しかしそれらを聞いても『藪の中』で、彼の死の謎はなかなか解明されない。
 この映画は、ゴッホの独特なタッチの映像で謎解きのストーリーを展開する。つまり自作の絵で自分の死の真相を探る、というちょっと倒錯したおもしろさがある。監督・脚本はドロタ・コビエラとヒュー・ウェルチマン。アートとしての刺激、天才の生きざま、時代と人間・・・何層にも見どころが重ねられた圧巻の映画でした。

ゴッホ 最期の手紙

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2017年11月24日 (金)

ノルマでMETオペラシーズン開幕

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 メトロポリタン・オペラの今シーズンは、ベッリーニの「ノルマ」で開幕しました。古代ローマ時代のガリアを舞台にした、愛と復讐の物語。METライブビューイング版の第1作はカルロ・リッティ指揮、デイビッド・マクヴィカー演出、10月7日に上演された約3時間半の舞台です。

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 19世紀前半の作品、ベルカント・オペラの大傑作「ノルマ」は、マリア・カラスのレコードでよく聞いていた。そのマリア・カラスが「全アリアの中で最もむずかしい」と言ったという『清らかな女神よ』を、現代ベルカントの女王ソンドラ・ラドヴァノフスキーが見事に歌い上げる。第1幕の聴かせどころだ。このアリアだけではなく、女として母として部族のリーダーとして複雑な感情表現と高度な歌唱力を必要とするアリアが続くノルマ役。あらゆるオペラのなかで最もむずかしく体力もいる役柄ではないでしょうか。

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 第2幕ではアダルジーザ役のジョイス・ディドナートやポッリオーネ役のジョセフ・カレーヤとの二重唱、三重唱が素晴らしい。掛け合いから始まり、やがて同じ旋律をそれぞれが違う歌詞を歌う。それらが見事に融け合って一つの歌に昇華する。あぁ、音楽を聴く喜びが体中にしみわたる。

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 そして最後にノルマがとった行動が感動を誘う。崇高で情にあふれた、まさに気高い女神のよう。こうしてフィナーレを迎えた舞台は、ブラヴォーの歓声と拍手が鳴りやまず。何台もカメラを使い、アップも多用するライブ・ビューイング映像。観る側にとってはこんなありがたいことはない。でも演じる側は大変だと思う。歌がうまい、演技力がある、だけではダメなのだ。見栄えがたいせつ。体が楽器だから、昔のオペラ歌手は太った人が多かった。でも大スクリーンで顔や姿が見える映像時代、悲劇のヒロインが肥満じゃ、ちょっとね。

METライブビューイング 2017-2018
第1作 ベッリーニ 「ノルマ」

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2017年11月21日 (火)

目にするもの、すべて国宝! 

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 明治30年にできた京都国立博物館は、開館120周年を迎えます。そして『国宝』という言葉も同じ年に制定された文化財保護法の先駆けである『古社寺保存法』のなかで初めて使われたそうです。つまり京都国立博物館と国宝、ともに迎える節目の年に開催される国宝展。4期に分けて展示される210件は、すべてが国宝という充実した内容です。そして京都に集結した名品をまとめて鑑賞できるこの展覧会も、最後のⅣ期に入りました。

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 Ⅳ期の目玉は尾形光琳の「燕子花図屏風」。琳派を代表する絵師である光琳の、代表作のひとつだ。平安時代の歌物語『伊勢物語』をモチーフに、三河国の八ッ橋に美しく咲くカキツバタを描いている。金地に群青と緑青、斬新な構図、大胆な画面展開。エネルギーと才気があふれています。大正時代のはじめに西本願寺から売却されて以降、100年以上の時を経て京都に初めての里帰りが実現したことになる。所蔵する根津美術館では、毎年カキツバタが咲く初夏に鑑賞できるそうだ。

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 六曲一双屏風の右隻は中央より上のほうに、左隻は下の方にカキツバタの群生を配置。平面的、装飾的でありながら、まるで八ッ橋を渡りながらカキツバタを愛でているかのような臨場感がある。メトロポリタン美術館が所蔵する「八ッ橋図屏風」も同じモチーフでカキツバタを描いた名作だが、『橋』を描かないこちらの作品が個人的には好きだ。シンプルで力強い、光琳独自の美の様式。余白の美もより強く感じます。
 この近世絵画コーナーは円山応挙の六曲一双「雪松図屏風」と与謝蕪村の「夜色楼台図」も展示してあり、江戸時代中期の巨匠たちの仕事をぜいたくに堪能できる。

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 たくさんの、まさに国の宝だらけの中でも特に印象深かったのが、縄文土器や土偶。5000年も前の人たちが創造した奇跡の造形です。火焔型土器や縄文のビーナスや縄文の女神。写真で見たことはありましたが、現物の力強さはハンパじゃない。縄文人は高い文明を持った宇宙人だったのか、なんて妄想を抱いてしまう。「ゲイジュツは爆発だァ」。岡本太郎先生の驚き感動した顔が目に浮かぶようです。

京都国立博物館 開館120周年記念
  国 宝
2017年10月3日(火)~11月26日(日)

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2017年11月18日 (土)

湖畔に建つイタリア大使館別荘

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 奥日光。明治中頃から昭和にかけて中禅寺湖畔は欧州各国の大使館別荘が立ち並ぶ国際避暑地で、「夏場の外務省」と呼ばれるほどの賑わいがあったそうだ。今は公園として整備され、そのうちのいくつかは見学できる。豊かな自然、湖と山の景観、優雅な生活スタイル。タイムトリップしたかのような感覚を味わえます。

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 イタリア大使館別荘はアントニン・レーモンドの設計により昭和3年に建てられ、平成9年まで歴代の大使が使用していた。レーモンドはフランク・ロイド・ライトのもとで学び、1919年に帝国ホテル設計・施工の助手として、ライトと共に来日。その後独立して日本に残り、レーモンド事務所を開設。そして多くの名建築を残し、多くの日本人建築家を育てた著名な人なのだ。(知らなかったけれど・・・)

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 ここの最大の魅力は、地元産の杉皮張りで仕上げられた内外装。タテ、ヨコ、ナナメ、市松模様など、天井も壁もさまざまなパターンで張られた杉皮が美しい。日光の大工が伝統として洗練させてきた技術を、徹底して活かしたうえにさらに発展させている。日本家屋と欧米生活様式の融合を図ったディテールは、ほんとに見事としか言いようがない。暖炉のある書斎、中央のリビングルーム、食堂スペースがワンルーム空間に並んでいる。そして中善寺湖や男体山の景観を楽しむ開放感あふれる広縁がその外に続く。

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 四季折々の自然を楽しめる豊かな環境。ゆったりと配置された本邸と別邸。パーティや買い物など外出に使うヨット用の桟橋。戦前のヨーロッパ上流階級の避暑生活を彷彿とさせます。ただ美しいだけじゃなく、ゆっくり流れる時間を心から楽しめる居心地の良さ。日本に対するリスペクトも感じられて、見学する我われも居心地が良かったです。

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 お隣は英国大使館別荘。こちらの建物は新しく建て直されたようで、建築的なおもしろさを求めるよりも、紅茶とスコーンで英国文化に親しむのがいいでしょう。これらが立ち並ぶのは、中禅寺湖の主な観光スポットの対岸にあたる静かなエリア。すこし回り道をしてでも立ち寄る価値は十分あると思います。

イタリア大使館別荘 記念公園

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2017年11月15日 (水)

軽井沢の光を浴びる美術館

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 西沢立衛による建築が見どころの軽井沢千住博美術館。敷地の自然な勾配や高低差を生かしてそのまま床面にした、西沢さんらしい建築です。豊島美術館やローザンヌ連邦工科大学ラーニングセンターなどでもおなじみの手法だ。土地の起伏そのままにゆるやかに傾斜した白いコンクリートの空間。美しい曲線を描くガラスで囲まれた光の中庭。そこに植えられた樹々が季節の表情を映し出す。

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 人工的な建築物なのに、まるで有機体の体内に入ったような不思議なやすらぎが感じられる。風のまにまに、光のまにまに、自然のまにまに。床も屋根もガラスの壁も、フリーハンドで描いたような自由な曲線。生命体ってこういうものなんだ、と感じられる。敷地内の植栽はカラーリーフガーデンと呼ばれている。建物の周囲には色とりどりの葉を持つ木々や多年草が植えられ、ガラス壁の内部に植えられた木々と呼応。外と内の境界がぼやけてまる森の中にいるようだ。

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 個人美術館なのにアーティストの話が後回しになって、千住さんには大変失礼いたしました。「千住博さんと言えば、ウォーターフォール」という形容詞で語られる、滝をモチーフにした作品シリーズが世界的に有名だ。絵画を突き詰めて哲学的な高みにまで到達した世界が展開されている。館内すべてがワンルームというか区切りがない空間に、高低差や光の中庭などでゆるやかにスペースが分かれ、作品群がかたまりごとにゆったりと配置されている。

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 見ものはこの美術館の、この時期の企画展のために制作された映像作品「四季」。最初から動くことを前提としたアニメーションとは異なり、静止画である絵画を最新の映像技術によって動かそうとしたもの。静謐な滝を見ているうちに、ふと気付くと止まっていたはずの水が動き出し、水煙を上げて落下している。やがて桜や紅葉や雪景色が重なり、宇宙空間にまで変貌。それもやがて元の静止した滝に戻る。言葉にならない深い深い感動をおぼえました。

軽井沢千住博美術館

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2017年11月12日 (日)

内村鑑三と石の教会

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 軽井沢の星野リゾートエリアに、内村鑑三の思想を具現化した石の教会がある。ケンドリック・ケロッグの設計によって1988年に建てられた、唯一無二なオーガニック建築だ。自然の森の中に、重なり合う石のアーチとそのすき間のガラスのアーチ。うずくまる恐竜のようでもあり、太古からこの地に存在した巨岩を掘り起こしたようにも見える。
 「屋内も自然そのもの」という理念のもと、「生きている建築」を実感できる。ふりそそぐ光、水は流れ、緑は光合成をし、木々は呼吸し、石は静かにたたずむ。

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 内村鑑三については名前は知っているが、その業績についてはよく知らない。それで説明文などをもとに書きます。スミマセン。内村は明治・大正時代の思想家・キリスト者で、無教会主義を唱えた。教会とは建物や制度のことではなく、祈りたい人が心から自由に祈れるすべての場所が真の意味での教会である、という思想。石の教会は何ものにも縛られない純粋な自分を感じることができる無垢な祈りの場だ。だから十字架も祭壇もない。もはやキリスト教という宗教も超えているのかもしれない。

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 教会の地下が資料展示室になっており、自作の言葉を書いたユニークな直筆や新渡戸稲造やクラークと写った札幌農学校時代の写真。アメリカ留学時代から教員、新聞記者、伝道者などをしながら、聖書の研究に一生をかけた内村鑑三。『余は如何にして基督信徒となりしか』や『代表的日本人』などの著書や、不敬事件や足尾銅山鉱毒被害者の支援、非戦論など社会活動家としても稀有な存在だったのだ。

石の教会 内村鑑三記念堂

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2017年11月 9日 (木)

両国の北斎美術館へ

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 すみだ北斎美術館。江戸の絵師の美術館、とフツウに予想するイメージを大きく覆す未来的な建物。このアルミパネルとガラスでできた外観の建築は妹島和世さんの設計です。金沢21世紀美術館やルーブル美術館の別館であるルーブル・ランスなど世界の最先端を走る建築家が、世界のアーティストを魅了した北斎の故郷に建てる美術館。

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 北斎が生まれ暮らした墨田区に誕生した美術館。富嶽百景などの浮世絵は小さいので展示映えしない。信州小布施にあるような大きい肉筆作品は持ってこれないから、建築と展示方法に工夫を凝らしている。タッチパネルをたくさん並べて、観たいものを自由に見て解説を読むことができる。他の人を気にする必要がない。

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 そして北斎と娘の応為が画業に励む様子をリアルに伝える蝋人形でアトリエ(?)を再現。じーっと見ていると、あ、応為の筆が動いた! リアルに作れば作るほど不気味さも漂う蝋人形ですね。父娘そろって掃除などするヒマが合ったら絵を描いていたい人。部屋が汚れ紙くずがたまって生活しにくくなると引っ越しをする。狭いエリアで、なんと90回以上も転居したそうだ。

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 ちょうど開館1周年記念で企画展「妹島和世 SANAA×北斎」をやっていました。20分の1や10分の1の模型がたくさん展示されており、完成に至るまでの試行錯誤の跡がたどれておもしろかった。建築専攻の学生たちもたくさん来ていて、熱心にメモを取りながら回っていた。新しいモノを終生追求した北斎のこと、きっと最先端の試みを喜んでいることでしょう。

すみだ北斎美術館

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2017年11月 6日 (月)

二本の「エルミタージュ」映画

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 いま兵庫県立美術館では大エルミタージュ美術館展が開催されている。そして映画『エルミタージュ美術館 ― 美を守る殿堂 ―』が公開され、ちょっとしたエルミタージュブームの感がある。このドキュメンタリー映画はとてもよくできている。250年の歴史を持つ偉大な美術館がどんな成り立ちでどう発展してきたか、革命や戦争などさまざまな困難をどう乗り越えてきたか。美しいサンクトペテルブルクの四季の街並みとともに簡潔にまとめている。

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 挿入されるエイゼンシュテイン監督「戦艦ポチョムキン」の映像も効果的だし、ミハイル・ピオトロフスキー館長の解説もとても興味深い。ダ・ヴィンチやミケランジェロからマチスやピカソまで、世界第一級のコレクションを守り続けるエルミタージュ美術館。マージ―・キンモンス監督は、あたかも美術館そのものが人格を持って生き続けているように、見事にまとめている。美術館をテーマにしたドキュメンタリーでは、いままで観た中で最高だと思います。ぜひサンクトペテルブルクに行かないと。

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 もう一つの映画『エルミタージュ幻想』は、アレクサンドル・ソクーロフ監督の野心作。なんと90分あまりの全編をワンカットで撮影しているのだ。NHKの技術協力で可能になったそうだ。2002年の作品だが、大エルミタージュ美術館展に合わせてKEN-Vi名画サロンで上映されたものを観ました。Photo_5
 監督の主観映像で、エルミタージュ内部を時空を超えて彷徨い、ピョートル大帝やエカテリーナ女帝に遭遇。またロシア革命が忍び寄る時期のニコライ2世や娘のアナスタシアも登場。圧巻は大舞踏会のオーケストラをヴァレリー・ギルゲエフが指揮していること。Photo_6 これらのシーンが扉を開けるたび、階段をの下るたびに繰り広げられる。気の遠くなるような緻密な準備とリハーサルが重ねられたのでしょう。こんな奇跡を成し遂げた出演者たちにもアタマが下がります。これこそ芸術だ!と叫びたくなる(難解な?)映画でした。

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2017年11月 3日 (金)

オルゴール館も展示会場です

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 オルゴール館の庭に印象的な作品がある。藤浩志の『六甲の不思議の森の物語』です。木々の間や池のまわりを散策していると、目に見えてくるカラフルな恐竜や動物や花々。これらは膨大な数のオモチャやぬいぐるみで作られている。作者が全国で展開する「かえっこ」というオモチャ交換プログラムから生み出されたという。子どもたちから顧みられなくなったモノの再利用。忘れ去られた思い出に、新たな命が吹き込まれました。

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 この作家はパプアニューギニア国立芸術学校の講師や十和田市現代美術館の館長を務めるなど、アーティストの枠を超えた幅広い活動をしているそうだ。そのせいかアートを見る目が広く深い。園内の作品群を観てまわりながら、アートの社会的意義や、作品だけじゃなく制作行為そのものがアートになることなど、いろいろと考えさせられる。

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 オルゴール館と高山美術館を結ぶ木道沿いには大きなドームが5~6個出現している。どこか遠い星にある宇宙基地のようで奇妙な感覚になる。半透明ビニールでできているので、内部やむこうの風景や歩く人が透けて見える。これも非日常の視覚体験。奥中章人の作品『Inter-world-sway』です。木道を歩くときにフニョフニョした柔らかい表面に触れながら、そして体をねじりながら通り抜けるのもおもしろい体験。身体性を意識させるのが新しい。

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 そして玄関前にはステンドグラス作家の田中千紘が作る『幸せの種まき』がある。鏡でできた四葉のクローバーを、作家が鑑賞者と協働して植え続けている。最初はまばらだったクローバーが徐々に増え、展覧会終了時には一面を埋め尽くすというプロジェクト。参加型で現在進行中のアートです。天気や季節の変化、見る角度によって光の当たり具合や映し出される景観が変わり、つねに新鮮な驚きがある。同じ瞬間は二度とない、一期一会のアートです。

六甲ミーツ・アート 芸術散歩 2017
2017年9月9日(土)~11月23日(木・祝)

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