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2017年9月25日 (月)

横尾忠則さんのHANGA

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 日本では(特にアートの世界では)版画はアートだけれど、ポスターなどの印刷はアートじゃなくて商業デザインだから一段下だ、と思われている。でも英語ではどれもプリントです。写真作品もプリント。つまり複製された作品は、みんなプリントと呼ぶ。現代はオフセットやグラビアといった高度な技術が生まれて、安く大量に複製が作れるようになりましたが、江戸時代の日本なら木版画、ロートレックのころはリトグラフが複数枚制作する最新の技術だったわけです。

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 柔軟に自分の表現を追求する横尾さんにとっては、木版画、リトグラフ、シルクスクリーン、エッティングなどの作品と、オフセット印刷のポスターやカタログも同列のアート表現。アタマの固い評論家やマニアをあざ笑うかのように、古い時代の境界を飛び越えてそれぞれの創作にとって自身がベストと考える技法を取り入れる。しかもその作品群は膨大だ。あふれ出るアイデアに実制作が追い付かないんじゃないでしょうか。

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 いま横尾忠則現代美術館で開催中の「横尾忠則 HANGA JUNGLE」展。『版画』ではなく『HANGA』。ポスターのようなHANGA、絵画のようなHANGA、巨大なHANGAが約250点も展示されている。1960年代から今日まで、創作活動の大きな柱として縦横無尽に取り組んできたHANGAがアーティストの全貌を明らかにする。従来の版画のイメージを変えてしまう超版画。それらで埋め尽くされた展示空間は、つねに走り続け、スタイルを変え続ける作家が生み出した、多種多様な生態系が共生するジャングルを思わせる。ということでHANGA JUNGLE展というタイトルだそうだ。

横尾忠則
HANGA JUNGLE展

2017年9月9日(土)~12月24日(日)
Y+T MOCA 横尾忠則現代美術館

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