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2017年3月24日 (金)

メイプルソープ、静かな挑発

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 美術としての写真を考えるとき、もっとも重要なアーティストはロバート・メイプルソープでしょう。1946年生まれ、1989年AIDSにより死亡。40歳代前半に亡くなった当時、エッまだ若いやろ!という驚きと、やっぱりね!というあきらめが同時に気持ちの中にわいてきたものだ。妖しく、美しく、かの時代に咲い大輪の才能。いま銀座のシャネル・ネクサス・ホールで「Memento Mori ロバート・メイプルソープ写真展」が開催されているので行ってきました。

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 彼がたくさん残した素晴らしい肖像写真。生と死。男性と女性と性的マイノリティ。フィルムに定着させる被写体の個性(特にゲイの男性)は、本人よりはるかに鮮明に現れていると思う。70年代から80年代、スキャンダラスな社会問題となりながら進行していた「性の革命」。メイプルソープはそのシンボル的な作家のひとりでした。LGBTのデモやお祭り的集会が日本でも開かれるなんて、まったく思いもしなかった。時代の変わりようは予想よりはるかに速くドラスティックだ。

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 ハッとさせるモチーフのとらえかた、古典的ともいえる構図の見事さ。ゼラチンシルバープリントの超絶美しさ、モノクロームの深い表現力。20世紀後半の芸術シーンに大きな影響を与えたメイプルソープの作品が、まとめて91点も鑑賞できるいいチャンスです。花で、肉体で、著名人の肖像で、私たちを静かに挑発する作品の数々。写真が記録から美術になったこと、そして彼以後写真が変わったことを、ぜひご覧ください。

Memento Mori
ロバート メイプルソープ写真展 ピーター マリーノ コレクション

シャネル・ネクサス・ホール
2017年3月14日(火)~4月9日(日)
12:00-20:00 無休

 

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