3大テノール 夢の競演
1990年7月7日、ローマのカラカラ浴場跡で行われた伝説のコンサート。そのTV映像がハイビジョン映画化された。FIFAワールドカップ'90イタリア大会の前夜祭の催しで、オペラ界の3人のスーパースター、ルチアーノ・パバロッティ、プラシド・ドミンゴ、ホセ・カレーラスのが初めて同じステージに立った歴史的な夜。説明を読むと、6,000枚のチケットが発売開始後10分で売り切れたという。この真剣勝負の緊張感があふれた奇跡のライブを、兵庫県立美術館で疑似体験してきました。伝説の夜の感動を、おすそ分けしてもらったうれしい時間でした。
ひとりひとりが得意のレパートリーを歌う前半と、三人揃ったステージでバトルを繰り広げる後半。丁々発止、お互いに刺激を受けながらより高みを目指す最高のパフォーマンスを発揮していた。「俺が一番うまいだろ!」、「この高音の伸びはどうだ!」、「奥深い表現力がわかるか!」と火花を散らす。このあと3大テノールブームが起きて、この3人が世界のさまざまな場所でコンサートを開いたのも納得のすばらしさでした。指揮者のズービン・メータもすばらしかった。
この作品は当時収録された映像をハイビジョンにアップコンバートして、絶頂期にあった3人の姿と美声を劇場上映用としてよみがえらせたものです。
1990年ワールドカップ・イタリア大会、優勝は西ドイツ(東西統一前です)で準優勝はマラドーナがいたアルゼンチン。前夜祭の3大テノールはTVで観なかったけれど、翌日6月8日ミラノ・サンシーロでの開会式はライブで見ました。日本時間の深夜、たしかWOWOWで。開会式と言えば高校野球や東京オリンピックのイメージしかなく、選手が並んで入場行進をするのだろうか? と思っていたら、なんと巨大なファッションショー!
アメリカ、アフリカ、アジア、ヨーロッパをヴァレンチノ、ミッソーニ、ミラ・ショーン、ジャン・フランコ・フェレが担当し、それぞれの大陸を色とスタイルで表現したコスチュームを身に着けたモデルたちが、しゃなりしゃなりとピッチを歩く。スポーツ大会でこんなのあり?でも、さすがファッションの都ミラノ! 3大テノールとともに、これも感動モノでした。
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