アドルフ・ヴェルフリの妄想王国
ファンタスティック!エキセントリック!アール・ブリュットの「王」が描いた夢物語。とポスターに書かれた展覧会が、兵庫県立美術館で開催されています。スイスのベルン近郊で生まれたアドルフ・ヴェルフリ(1864~1930)は、31歳のときヴァルダウ精神科病院に収容され、その後66歳で亡くなるまでそこで過ごした。知らなかったが、アール・ブリュット(アウトサイダー・アート)を代表する偉大な芸術家だそうだ。完全に自分一人だけの世界を創造した妄想力を楽しむとしましょう。
彼は『ゆりかごから墓場まで』、『地理と代数のノート』、『葬送行進曲』など数々の絵物語をつむぎだした。それらは全45冊25,000ページにもおよぶ驚異的なボリュームです。鉛筆と色鉛筆で描かれた作品の展覧会を観ると、その圧倒的な情熱、目もくらむ構想力、想像を絶する集中力に、茫然自失! 言葉が出てこない。
細かい線で描かれた絵はもちろん、そこに書かれた几帳面な文字、数字、音符にも、偏執狂的な特徴がよく表れている。人間はここまでできるか!と感動を与えてくれます。
アドルフ・ヴェルフリ
二萬五千頁の王国
2017年1月11日(水)~2月26日(日) 月曜休館
兵庫県立美術館
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