ならず者のスターウォーズ
スターウォーズの第一作「エピソード4 新たなる希望」が作られたのが1977年。全9作の宇宙大河シリーズの最終であるエピソード9の完成予定が2019年。ジョージ・ルーカスの類いまれな構想力もさることながら、ヒットを続ける演出力と進化する映像技術力がなけれぼ、こんなに続けられなかったでしょう。
で、今公開中の「ローグ・ワン スターウォーズ・ストーリー」 ROGUE ONE / A STAR WARS STORY は、本流の9作とは別に、本編で詳しく語られなかった出来事に光を当てて1本の作品仕上げたもの。時代はエピソード3とエピソード4との間、デス・スターの設計図を盗む冒険譚です。ウワサではこんな外伝が7作もできるという。エーッという感じでしょ!
ディズニーが製作に絡むようになったから、こんなことも。と少し疑いながら観に行きました。でも良かった。期待以上です。舞台を宇宙に変えた西部劇のような造りで、黒沢明監督の「七人の侍」をリスペクトしているのがよくわかる。そういう意味では、もっともスターウォーズらしいスターウォーズと言えるかもしれない。戦闘場面もいちばん多い。ローグというのは、ならず者の意味だそうだ。
音楽もオリジナルのジョン・ウイリアムズをうまく引き継ぎ、その世界観を生かしつつ新しい展開をしている。映像も美術も演出も、まぁ見事にスターウォーズをしている。さらにファンにうれしいサービスが。ダースベーダー、R2-D2、C-3PO、それになんとレイア姫までちょこっと顔を見せる。スターウォーズ教の信徒としては、こんな神々を拝むだけで幸せになります。
これが成功したから、今後スターウォーズ・ストーリーが無数に作れるのではないか、という気がしてくる。もしかしたらルーカス亡き後も作り続けられるのだろうか。世界史上最大の神話に育ちそうですね。
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