小学校が大竹ワールドに!
女木島にある女木小学校。休校中だそうだが、再開する見込みはあるのだろうか。で、瀬戸内国際芸術祭ではこの場所を使った大竹伸朗の大がかりな展示が行われている。ハッと目が覚めるような蛍光グリーンに塗られた校舎。カラフルなアクリル板の屋根、モザイクタイルを敷き詰めた廊下。典型的な学校建築の姿をとどめつつ、そこかしこに置かれたオブジェやショッキングな色使いで、パワフルなワンダーランドに誘い込む。
作品名は「女根/めこん」。このタイトルは男根に対応した言葉としてアーティストが考えたものでしょう。校庭の植え込みの中に建つ巨大な造形物。これを構成する立体や観葉植物、写真や使い捨てられた道具など、個々のディテールがおもしろい。猥雑な歓楽街か、カリブ海沿岸の裏町を好奇心のおもむくままにさまよいながら、ちょっとイケナイものをのぞき、少しだけコワイ目に合うのを楽しむ。そんな感じでしょうか。
本来ならば小学校として、少年少女たちが清く正しく学んでいたはずの場所。でも本当はそんなキレイごとだけでは人間は育たない。アーティストが創り出した学校は、社会の荒波に負けない強靭な生命力や、古い慣習や人間関係をぶち壊すエネルギー、そんな生きるための勇気を学ぶ人生の学校。今からでも遅くない。もう一度入学して生命の本質を学び直すのもいいかもしれません。
瀬戸内国際芸術祭2016
秋会期:10月8日(土)~11月6日(日)
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