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2016年10月 5日 (水)

ファブリックの女王様ですよ

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 マリメッコの創業者アルミ・ラティアの伝記映画を観る。2015年のフィンランド映画で、その偉大な起業家の顔と破滅的な人格を持つ波乱万丈の人生を描く。10月8日(土)から西宮市大谷記念美術館で始まる「マリメッコ展」のPRを兼ねて、西宮北口で2日間だけ特別上映されたものだ。marimekkoのmariは女の子の名前、mekkoはドレスのことだそうだ。マリメッコは「マリのための服」という意味だ。いまや服だけにとどまらずインテリアや雑貨までラインアップを広げている。

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 マリメッコと言えば、フィンランドの伝統的なモチーフや自然からインスピレーションを得た明るく楽しい絵柄、シンプルかつ大胆なパターンで、私たちを前向きにしてくれる北欧デザインを代表するブランドです。北欧だけではなく日本でもアメリカでも、しなやかに現代を生きる意識の高い女性に人気が高い。「シンプル・タイムレス・ユニセックス」というブランドのスピリットは、まさにタイムレスに現代も支持を集めている。すごいことだ。

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 そんな華やかでポジティブなイメージとは裏腹に、アルミという人は夫や子供たちなどの家族を愛せない性格破綻者で、ひどいアルコール依存症だったらしい。ただしマリメッコという会社とそこで働く従業員には、異常なまでの愛を注ぐ。女性の社会的地位が低かった時代、さまざまな圧力や因習と戦い、何度も破産の危機に直面しながらも、伝統的な経営術を無視した思い切ったアイデアでピンチを突破し、会社を守り発展させていく。

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 しかしアルコールがもとで体を壊し67歳で命をとじる。闘争の中で安らぐことのなかった人生。この横暴だけどステキな多面的な女性を映画でどう表現するか? 監督は、アルミ役の主演女優が悩み戸惑いながら演技する姿を、あるときは舞台中継のように、ある時はドキュメンタリーのように、これも多面的な構成で見せてくれる。そんな簡単に割り切れる人物ではないぞ、でもこんなに素晴らしいことを成し遂げたじゃないか。と言っているように。確かに、単なる成功物語ではつまらない。スティーブ・ジョブズもそうだけれど、天才を「常識」や「普通」の目で見ても理解できない。ちょっと難解だけれど、今までなかったおもしろい視点の伝記映画だと思いました。

ファブリックの女王
ヨールン・ドンネル監督
ミンナ・ハープキュラ主演

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