アートたけし or アートたのし
ビートたけしのアートが100点!というサブタイトルがついた展覧会の会場を巡っていると、作者本人が本当に楽しんでいるのがよく伝わってくる。阪急うめだギャラリーで開催されていた、アートたけし展。会場を出てもう一度入り口を見ると、「アートたけし展」の文字が「アートたのし展」に見えてきた。
主に色鮮やかなアクリル絵の具で描いているが、アクリルのあとパステルで上塗りしたり、木版画にしたり、立体化したり、手法も自在に楽しんでいる。版画は摺った後わざと水で濡らして(?)紙をベロベロにしていたり、彩度を抑えたインキを使ったりして、それもとても味がある。
もちろん描くテーマも、けったいな人々から動物やクルマまで自由自在。気分のおもむくまま。この天真爛漫さがいいのだろう。映画など発表を前提とする作品にくらべて、絵画はもっと私的な営みなのでしょう。誰かに見せるためではなく、自分自身の純粋な楽しみとして描く。
だから私たち観客は、たけしさんの心のひだをこっそりのぞき見をしている感じで、作品を眺める。周りにたくさん人がいても、たった一人で自分の時間に浸ることができるのだ。またどこかで見るチャンスがあれば、ぜひもう一度この世界に浸ってみたいものです。
ART TAKESHI
アートたけし展
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