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2015年11月25日 (水)

平等院のライトアップ

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 10円玉の裏のレリーフで有名な宇治の平等院鳳凰堂。そのライトアップを観に行ってきました。関白藤原頼通によってこの寺が創建された平安時代(1052年)は、地震や飢饉、疫病や戦争などが続いたこともあり、極楽往生を願う浄土信仰が広く流行した時代。だから、この世に極楽を現出するのが建立の目的。優雅で美しくなければならないのです。極楽が汚く醜くつまらなく見えたら、大失敗ですからね。平安貴族の財力と信仰心と美意識が、ここに凝縮されています。

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 今回行ってみて初めて知ったのですが、ここのライトアップは明るさが変化するのですね。あら、暗くなった、まさか停電じゃぁ、なんて心配したけれど、照明が落ちた夜景がこれまた素晴らしい。最高峰の仏師定朝によって制作された、本尊の阿弥陀如来座像がくっきりと浮かび上がり、とても厳かでありがたく感じる。あ、全体に暗くなるのじゃなくて、堂内はそのまま照明されているんです、もちろん。前の池に映る姿も計算済み。なにげに見えてじつはとても完成度の高いライトアップ技術だと思います。

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 じゃあ明と暗の中くらいなら、どうでしょうか。これはこれで素晴らしい。屋根の上の鳳凰がフォーカスされて見えるんです。黄金色に輝いている様子が、よく目立つ。(この鳳凰は一万円札の裏面にアップで載っていますね) ちょっとした照明の違いによって、ずいぶん印象が変わるものだ。そのへんは照明デザイナーの腕の見せ所か。ただ明るく照らすだけではおもしろくない。ここの場合は極楽浄土を人々に感じさせるのに、1分暗く、5分明るく、といった具合に明るさを変えて単調になるのを防いでいる。
 全体像を鑑賞する、本尊の阿弥陀如来を拝む、建築の輪郭と屋根の鳳凰を愛でる。まさに極楽ゴクラク。

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