サグラダファミリアに恋する
2026年に完成するという話を、もうほとんどの人が信じるようになりました。まだいちばん高い構造物のイエスの塔も、その次の聖母マリアの塔も姿を現していない。それでも工事は着々と進んでいます。
入場する前に受難の門の側にある公園の池に映るサグラだファミリアを眺める。逆さサグラだファミリア。世界中からやって来た観光客たちが写真を撮りまくっているすぐ横で、地元のおっちゃんたちはペタンクに興じている。「うるせいな、なんか珍しいものでもあんのかよぉ?」といった言葉すら出ないほど、日常的。
写実的な彫刻のファサードのほう、つまり早くできていたほうの『受難の門』から入る。一昨年の秋に比べて外観に劇的な進展は見られなかったが、ステンドグラスや天井のメダリオンなど内部の装飾が次々と仕上がっている。それにつれて、まるで天国に来たかのような美しい光の洪水。ここが天国なら早く来たい、と思わせる。(でも意外と順番は遅いかもしれない) かなりモダンなステンドグラスはそれぞれが旧約聖書の場面を表しているが、そのディテールよりは透過してくる光の色味が強く印象に残る設計だ。
一昨年もすでに完成していたが、大木がそびえたつ森を思わせる内陣はなんど見ても感動する。まわりの壮大さに比して主祭陣のキリスト像がすごく簡素なのも好感が持てる。従来のカテードラルのようなこけおどしがないのだ。いまは観光客であふれているが、ガウディが考えた本来の姿は庶民が気軽に訪れて祈りをささげる場なのだ。もう6回目の訪問になるが、来れば来るほど好きになる場所。個人的な聖地です。
早く天国に来たい、とさきほど書きましたが、なにがなんでも2026年までは長生きして、ここの完成を観に来るぞ!
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